セラミック矯正は、削った歯の上からかぶせ物をする治療であり、短期間で口元を整えられる手法です。
芸能人の有村藍里さんや藤田ニコルさん、かまいたちの濱家さんなどが行った治療法です。
「セラミック矯正の費用はどれくらい?」
「セラミック矯正は手法によって値段が変わる?」
「セラミック矯正って分割払いも可能?」
「セラミック矯正を受ける際の注意点ってある?」
といった悩みを持つ人も少なくないのではないでしょうか?
この記事ではセラミック矯正の手法ごとの費用について解説します。
さらに、セラミック矯正の特徴や治療の流れ、注意点なども紹介していますのでご覧ください。
目次
1. セラミック矯正とは
セラミック矯正とは、改善したい歯を削り、セラミック製の被せ物(人工補綴物)をする矯正方法です。
「矯正」という言葉が使われていますが、歯を動かすのではなく、かぶせ物によって歯列を整える治療に該当します。
歯を動かさないので治療期間が短く、また治療中の痛み・違和感が少ない点が特徴です。
ただ、健康な歯を削って治療を行うため、セラミック矯正をおすすめしない歯科医師も少なくありません。
健康な歯を残して歯列を整えたい人は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を選択するのがおすすめです。
歯科矯正の種類ごとのメリット・デメリットの詳細については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:歯科矯正の種類を6つ解説!値段など比較ポイントや子供の矯正についても紹介
矯正前から矯正後までの歯の動きを動画で確認することができ、具体的な仕上がりイメージを確認したうえで矯正を始められます。
【3Dシミュレーションのイメージ】
2.セラミック矯正の素材と手法ごとの費用
セラミック矯正の費用は、使用する素材や手法、治療する歯科医院によって異なります。
以下では、素材や手法の特徴とあわせて、費用をご紹介します。
(1)セラミックの素材別費用
セラミック矯正に使用する素材は以下のとおりです。
素材 | 費用相場(1本あたり) |
オールセラミック | 10~20万円 |
オールジルコニア(フルジルコニア) | 10~15万円 |
ジルコニアセラミック(PFZ) | 10~20万円 |
ハイブリッドセラミック | 5~15万円 |
メタルボンド | 8~15万円 |
①オールセラミック(E-max)│10~20万円/本
オールセラミックは、セラミック素材(陶器と同じ素材)だけを使用して作られています。
費用の相場は、10~20万円/本です。
色合いや形などの自由度が高く、天然歯に近い見た目で、口元に馴染むように作られているのが特徴です。
②オールジルコニア(フルジルコニア)│10~15万円/本
オールジルコニアは、人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニア100%で作られた素材です。
費用の相場は、10~15万円/本になります。
ほかのセラミック素材と比較して、耐久性と硬度が非常に高いのが特徴です。
ただし、硬度が高すぎることで、噛み合わせに悪影響を与える可能性もあります。
また、透明感が少ないため、天然歯と見た目のギャップが生じる可能性が高い素材だといわれています。
③ジルコニアセラミック(PFZ)│10~20万円/本
ジルコニアセラミックは、歯の土台に頑丈なジルコニアが使われ、表面に透明感のあるセラミックが用いらている、2層構造の素材です。
費用の相場は、10〜20万円/本となります。
ジルコニアが持つ頑丈さと、セラミックが持つ天然歯に近い見た目を兼ね備えた素材となります。
④ハイブリッドセラミック│5~15万円/本
ハイブリッドセラミックは、合成樹脂であるレジン(歯科用プラスチック)にセラミックの微粒子を練り込んだ素材です。
レジンは虫歯の詰め物として保険適用でも用いられており、費用が安価なのが特徴です。
費用の相場は、5〜15万円/本です。
ただ、レジンには吸水性があり、唾液や食事などに含まれる水分で劣化するため、変色する可能性もあります。
⑤メタルボンド│8~15万円/本
メタルボンドは、土台(中身)部分に金属素材が使われており、表面にセラミックが用いられた被せ物です。
一昔前のセラミック矯正でよく扱われていた素材となります。
費用の相場は、8〜15万円/本です。
金属素材が使われているため強度に優れていますが、光が透過しないため、色味や透明感が劣ります。
また、金属アレルギーが出る可能性があるため、アレルギーが心配な人にはおすすめできません。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
(2)セラミック矯正の手法別費用
セラミック矯正は、素材が同じでも、手法によって費用が異なります。
以下では、セラミック矯正の代表的な4つの手法の特徴と費用をご紹介します。
種類 | 費用相場(1本あたり) |
セラミッククラウン | 10~20万円 |
ラミネートベニア | 9~20万円 |
セラミックインレー | 4~8万円 |
セラミックブリッジ | 5〜15万 |
①セラミッククラウン(被せ物)│10~20万円/本
セラミッククラウンとは、削った歯を土台にして、セラミックを被せる方法です。
セラミック矯正では、基本的にセラミッククラウンによる治療が行われます。
使用する素材によって費用は変動しますが、10〜20万円/本が相場です。
なお、奥歯より前歯のほうが被せ物を形成するのが難しく、その分費用も高くなる傾向があります。
セラミッククラウンは、保険内で治療できる差し歯よりも、審美性や耐久性で優れています。
「歯の大きさや形を変えたい」「昔治療した銀歯が気になる」といった人におすすめの手法です。
②ラミネートベニア│9~20万円/本
ラミネートベニアとは、歯の表面を薄く削り、その上に薄い板のようなセラミックを貼り付ける方法です。
費用の相場は、9〜20万円になります。
ラミネートベニアの大きな特徴は、歯を削る量が比較的抑えられる点です。
神経を取る必要もないため、他の手法よりも簡単な治療となります。
対応する症例は多くありませんが、たとえば、歯の形を整えたり、変色している歯を白くしたり、すきっ歯(空隙歯列)などの軽微な歯並びを改善したりする際に行われます。
③セラミックインレー(詰め物)│4~8万円/本
セラミックインレーとは、詰め物の一種です。
虫歯などで歯の一部を削った際に、セラミックの詰め物をお行うイメージです。
費用の相場は4〜8万円/本です。
虫歯などの治療で使われる銀歯よりも、セラミックインレーのほうが天然歯のような色味に近く、周囲の人に気づかれにくいでしょう。
また、保険が適用されるレジンなどの詰め物は、時間が経つと変色する可能性がありますが、変色しない詰め物を希望される場合は、セラミックインレーがおすすめです。
④セラミックブリッジ|5〜15万/本
セラミックブリッジは、虫歯や歯周病などで歯を失ったときの治療法として用いられます。
失った両隣の歯を支えにして橋を架けるように、その間にセラミック素材で作られた人工の歯を取り付ける矯正方法です。
セラミックブリッジの費用の相場は、5〜15万円/本になります。
歯を失った場合の治療法は、基本的にブリッジかインプラントになります。
セラミックブリッジは、インプラントと違い、歯を失った箇所の歯茎や骨を削る外科的な手術が必要なく、費用も安い傾向があります。
ただ、支えてくれる両隣の歯にブリッジを取り付けるため、両隣の健康な歯を削って小さくすることがあります。
また、削る範囲が広いと痛みなどの刺激が届きやすくなるため、神経を取り除く可能性があります。
3.セラミック矯正費用の支払方法
セラミック矯正は、審美性の高さから人気のある矯正方法ですが、費用が高額になることも珍しくありません。
そのため、無理なく治療を受けるために、複数の支払い方法が用意されています。
(1)矯正費用の支払いシステム
矯正費用を支払うシステムには、「トータルフィー制(総額制)」と「処置別払い制」の2種類あります。
①トータルフィー制(総額制)
トータルフィー制(総額制)は、治療を始める前に費用の全額を見積もり、それを一括、または分割で支払う方法です。
治療を始める前に全体の費用を見積もっているため、治療中に費用が追加される心配がありません。
ただし、トータルフィーの範囲は歯科医院によって異なります。
矯正治療前のカウンセリングや検査代、治療後のメンテナンス費用は含まれていないケースがあるため注意してください。
②処置別支払い制
処置別支払い制は、治療内容ごとにその都度費用を支払う方法です。
治療期間が予定より短くなった場合は、全体の治療費をトータルフィー制より安く抑えられる可能性があります。
しかし、治療の度に支払いが必要になるため、治療期間が延びるとトータルフィー制より支払いが増えるかもしれません。
通院の回数などは治療状況によっても変わるため、正確な回数は担当医でも判断できません。
また、その日支払う治療費は、実際の治療内容に左右されます。
そのため、あらかじめ支払い金額を確認するか、お金を多めに準備しておく必要があるでしょう。
(2)一括払い
一括払いは、治療の初めにすべての費用を支払う方法です。
一括で費用を支払うことで、全体の費用を明確にできます。
一度に大きな金額が必要となりますが、分割払いやローンのように手数料や利息が発生しないため、全体のコストを安く抑えられます。
また、確定申告の医療費控除の対象になるため、所得税や住民税の節税につながります。
(3)クレジットカード払い
クレジットカードを使って、費用を分割払いやリボ払いで支払う方法です。
支払いに応じてポイントが付与される場合もありますが、ほかの支払い方法と比較して金利が高いため、支払い総額が多くなるでしょう。
なお、クレジットカード会社に支払った金利は、医療費控除として認められません。
(4)歯科医院による分割払い
歯科医院が提供する分割払いを利用する方法です。
分割払いを利用することで治療費を数回に分けて支払えるため、一括払いに比べて支払いの負担を軽減できます。
また、多くの場合、分割払いにかかる金利が低金利、または無利息で利用できるため、ほかの分割払いより支払い総額を抑えやすくなります。
(5)医療ローン(デンタルローン)
金融機関による医療ローンを組んで支払う方法です。
金利や手数料が発生しますが、返済期間や返済額を自由に設定できるため、月々の支払い額を抑えられます。
金利や手数料も一般的な消費者ローンと比較して、低い傾向にあります。
ただし、医療ローンには審査があるため、審査に通らないと利用できません。
関連記事:矯正治療は分割払いが可能?治療方法と合わせて費用や支払方法を解説
4.セラミック矯正のメリット
セラミック矯正は費用が高額になるため、抵抗がある人は多くいますが、費用以上のメリットもあります。
そこで、セラミック矯正のメリットをご紹介します。
- 短期間で治療が完了する
- 矯正費用が抑えられる
- 矯正装置による痛みや違和感がない
①短期間で治療が完了する
セラミック矯正は、1〜2ヶ月程度で治療が完了するため、短期間で見た目を整えられます。
ワイヤー矯正やマウスピース矯正と違い、実際の歯を移動させる必要がないためです。
セラミック矯正は必要に応じて歯を削り、セラミック歯を被せるだけで治療は完了します。
結婚式など人前に出る機会に間に合わせたいといった場合でも、最短で口元を美しくすることが可能です。
②矯正費用が抑えられる
セラミック矯正は治療する本数によって費用が異なります。
そのため治療する本数が少なければ、歯列矯正に必要な矯正装置より費用を抑えられます。
また、歯列矯正と比較して、セラミック矯正は治療期間が短いため通院回数が少なくなります。
治療後においても、歯列矯正がリテーナー費用(保定装置)が必要なのに対して、セラミック矯正は定期的なメンテナンスのみです。
そのため、歯列矯正と比較して矯正費用の総額を抑えやすいでしょう。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
③矯正装置をつける必要がないので痛みがない
セラミック矯正は一般的な歯列矯正と違い、矯正装置をつけて歯を動かさないため、歯が動いているときの痛みはありません。
歯列矯正の場合、矯正装置が口の中にあることで日常的に強い違和感を感じ、ストレスとなる人が多くいます。
しかし、セラミック矯正は、矯正装置を装着しないため、違和感がありません。
ワイヤー矯正のように、矯正中の見た目が気になることもありません。
ただし、セラミック矯正の前に歯を削ったり、神経を抜いたりする場合には、通常の治療と同様の痛みを感じるでしょう。
5.セラミック矯正の流れ
クイック矯正と呼ばれるように、治療期間が短いのがセラミック矯正のメリットです。
そこで、実際のセラミック矯正の流れについてご紹介します。
- 歯並びを確認し、治療方針や費用についてカウンセリングする
- セラミック歯を被せるための土台を作る。その際に、歯を削ったり、神経を抜いたりする場合がある
- 土台ができたら、セラミック歯が完成するまでの仮歯をセットする
- 約1週間後に最終的なセラミックをセットする。セラミック歯を被せたら、数週間後に馴染んでいるかを確認する
なお、セラミック矯正する歯に、虫歯など優先的に治療する必要がある場合は、先にそれらを処置する必要があります。
以下の記事では、セラミック矯正のやり方や流れについて詳しく解説していますのでぜひご覧ください。
関連記事:セラミック矯正のやり方は?寿命などの注意点やデメリットについて解説
6.セラミック矯正の注意点
セラミック矯正を受けるときの注意点は以下の5つです。
- 健康な歯を削る必要がある
- 噛み合わせは治療できない
- 虫歯や歯周病のリスクが上がる
順にご紹介します。
①健康な歯を削る必要がある
セラミック矯正のもっとも大きなデメリットは、健康な歯を削る必要があることです。
また、大きく削る必要がある場合は、神経を取らなければいけない可能性があります。
一度削った歯は元に戻りません。削れば削るほど歯の強度が低下し、歯の寿命が短くなる恐れもあります。
大幅に歯を削った場合は、知覚過敏や痛みが発生するかもしれません。神経を取ってしまうと、その歯は弱くなり、将来的に歯が折れたり欠けたりする可能性が高くなります。
天然歯を一度削ると元には戻せないため、健康な歯を残したい人はセラミック矯正ではなく、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を選択するとよいでしょう。
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②噛み合わせは治療できない
セラミック矯正は、ワイヤー矯正やマウスピース矯正のように歯列を矯正する治療ではないため、噛み合わせは治療できません。
噛み合わせのバランスが悪いと咀嚼に問題が出るだけでなく、歯の健康に悪影響を与えたり、肩こりや頭痛などの原因になったりする恐れがあります。
もし、噛み合わせが気になって矯正を検討している場合は歯列矯正で噛み合わせ改善しましょう。
③セラミックの歯が浮いて見えることがある
セラミック歯はあくまでも人工物になるため、土台の歯に被せたときにわずかな隙間が生じることがあります。
このわずかな隙間は汚れがたまりやすく、磨きづらい場所になるため、虫歯の原因となる菌が繁殖しやすくなります。
歯磨きなど適切にケアしなければ、虫歯や歯周病のリスクが上がります。
さらに、セラミック矯正後に虫歯治療をする場合、歯を削ったことで被せていたセラミック歯との密着率が低下するため、作り直す必要があるでしょう。
基本的には初回と同じ費用が発生するため注意しましょう。
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セラミック矯正をすることで、歯並びや歯の色、歯の形が整い、口元の見た目が美しくなります。
しかし、セラミック矯正は見た目の美しさを重視する審美治療であり、歯列矯正ではないため、根本的な歯の位置の問題や噛み合わせは改善できません。
そのため、歯並びだけでなく噛み合わせに問題がある場合は、セラミック矯正ではなく、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの歯列矯正をする必要があります。
また、セラミック矯正は健康な歯を削る必要があります。一度歯を削ってしまうと戻ることはないため、健康な歯を残したい人は避けたほうがよいでしょう。
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