噛み合わせが深すぎる「過蓋咬合(かがいこうごう)」を治すとしゃくれたり顔が伸びるのではないか?と心配の声をよく聞きます。
この記事では、過蓋咬合の治療でしゃくれたり顔が伸びるリスク、また理想と異なる結果にならないためのポイントを解説します。
過蓋咬合の概要やよくある疑問にもお答えしているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
1.過蓋咬合(かがいこうごう)を治すとしゃくれる?顔が伸びる?
「過蓋咬合を治すとしゃくれるのではないか」「顔が伸びたという口コミを見たが本当?」という不安の声を聞くことがあります。
実際、矯正治療では、歯並びや噛み合わせを整えることで、顔立ちに変化が生じることもあるのが事実です。
過蓋咬合の矯正では、深すぎる噛み合わせを正常に近づけるため、上下の歯の位置関係が変わります。
その結果、顎の位置が変わり、顔の輪郭にも変化が現れます。
過蓋咬合を治すことでしゃくれたり顔が伸びてしまわないか心配なら、事前に歯科医師とシミュレーションをすることがおすすめです。
矯正前から矯正後までの歯の動きを動画で確認することができ、具体的な仕上がりイメージを確認したうえで矯正を始められます。
過蓋咬合の矯正でしゃくれる・顔が伸びる?
過蓋咬合を矯正して「しゃくれた」「顔が伸びた」と感じるのは、今までより噛み合わせが浅くなることが原因です。
過蓋咬合の人は噛み合わせが深いため、上から押しつぶしたようなイメージで顔や顎の長さが本来より短く見えます。
治療をして噛み合わせが浅くなる(正常になる)ことで、縦に押しつぶされるような形になっていた噛み合わせが本来の位置に戻り、下顎の位置が下がります。
その結果、しゃくれたように感じたり、顔や顎が伸びたように感じることがあるのです。
矯正で実際に顔が伸びたりしゃくれるわけではなく、「正常な歯並びになったことで治療前とのギャップを感じるようになった」というのが正しいでしょう。
ただ、矯正後の姿に慣れてしまえば気にならなくなることがほとんどです。
しゃくれたり顔が伸びないようにするには
しゃくれたり顔が伸びないように矯正するには、適切な治療法と治療計画を選ぶことが大切です。
そのためには、事前に歯科医師と治療のゴールをすり合わせる必要があります。
矯正相談の際に「しゃくれないか不安」「なるべく顔が伸びないようにしたい」と相談してみましょう。
ただ、しゃくれるかどうかは個人差が大きく、顔の印象が変わってしまうことが避けられない場合もあります。
それを理解した上で、納得できる治療計画を提案してくれる歯科医院で治療をしましょう。
経験豊富な矯正歯科医師に相談すれば、あなたに合った最適な治療法を見つけられる可能性は高いです。
患者さんひとりひとりに合った、最適な矯正計画を提案します。
2.過蓋咬合(かがいこうごう)とは
過蓋咬合(かがいこうごう)が何なのか、自分も当てはまっているのか気になっている人は多いですよね。
この章では、過蓋咬合について以下の項目に分けて解説します。
(1)過蓋咬合とは|正常咬合との違い
過蓋咬合はディープバイトとも呼ばれ、かみ合わせが深すぎる状態を指します。
正常な噛み合わせでは、噛んだときに上の前歯が下の前歯の3分の1程度(2~4㎜)を覆います。
一方で過蓋咬合の場合、下の歯のほとんどを上の歯が覆ってしまいます。
過蓋咬合の人は、前歯が噛み合っていないため、前歯での咀嚼に問題が生じたり、下顎の動きに制限が出てしまい奥歯や顎に負担がかかりやすくなります。
そのため顎関節症になりやすいほか、奥歯がすり減りやすくなってしまうリスクがあります。
過蓋咬合は、上下の顎の発育の違いや、乳歯期の指しゃぶりなどの習癖が原因で起こります。
適切な矯正治療で改善が期待できる症例が多いため、早期発見と早期治療が重要となります。
(2)過蓋咬合の原因
過蓋咬合にはさまざまな原因があります。
主な原因は以下の通りです。
(1)遺伝的要因
歯並びと遺伝の関係は多くの歯科医学・矯正歯科学の文献でも指摘されていますが、両親や祖父母に過蓋咬合があった場合、その傾向が受け継がれることがあります。
双子を調査した研究では、上下の歯の噛み合わせの深さについて中程度の遺伝率が認められています。
(参考:Influence of heritability on occlusal traits: a systematic review of studies in twins)
(2)幼少期の癖や習慣
幼少期の指しゃぶりや下唇を噛む癖、食いしばりなどが原因で過蓋咬合になることもあります。
これらは過蓋咬合だけでなく、その他の不正咬合(ふせいこうごう:悪い噛み合わせのこと)の原因にもなるため、なるべく早期にやめさせることが重要です。
(3)虫歯の放置
臼歯(きゅうし:奥歯などの先が平らな歯)の虫歯を放置し、歯を失ってしまうと、噛み合わせの高さが低くなります。
これをそのまま放置してしまうと、噛み合わせが深くなってしまう場合があります。
(4)骨格的に下顎が後方にある・下顎が小さい
骨格的に下顎が後方にある場合、噛み合わせ位置も後方にずれるため、過蓋咬合になりやすい傾向にあります。
また、下顎が上顎に対して小さい場合も噛み合わせが深くなります。
治療の際は、これらの原因を見極め、適切な矯正方法を適用することが大切です。
必ず矯正専門の歯科医師の元で治療をおこないましょう。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
3.過蓋咬合を放置するリスク
過蓋咬合(かがいこうごう)は自覚しづらいため、放置する人が少なくありません。
しかし、過蓋咬合を放置してしまうと以下のようなリスクがあります。
このように、過蓋咬合を放置すると様々なリスクが高まるため、早期の治療が推奨されています。
(1)咀嚼機能の低下
過蓋咬合を放置すると、口を十分に開けられなくなったり、適切に噛むことができなくなるため、咀嚼機能が低下してしまいます。
咀嚼機能の低下は消化不良や栄養の吸収率の低下など、健康面での弊害が生じます。
若いうちは問題なくても、高齢者の場合は咀嚼機能の低下による栄養不足が深刻な問題となります。
そうなったときに矯正しようとしても遅いため、早めに過蓋咬合を治療することが重要です。
(2)顎関節症
過蓋咬合は、放置すると顎関節症(がくかんせつしょう)になるリスクを高めます。
噛み合わせが深いことで下顎の動きが制限され、顎関節に負担をかけるためです。
顎関節症になってしまうと頭痛や肩こりなどを引き起こし、生活の質を下げる要因となることもあります。
(3)輪郭の形が崩れやすい
過蓋咬合の人は奥歯に力がかかりやすいため、咬筋が発達してエラが張りやすく、顔が大きく見える場合があります。
噛み合わせが深いと正面から見た時は顎が短く見えますが、横から見た時に顎が前に出ている印象になるため、バランスが悪く見えがちです。
過蓋咬合の治療でしゃくれることを気にする人もいますが、過蓋咬合を放置することで下の歯が内側に倒れ、逆にしゃくれが悪化する可能性もあります。
これらの理由から、過蓋咬合を放置しても良いことはないので、早めに治療することが大切です。
「歯科医院に相談に行って無理に治療をすすめられたらどうしよう…」と心配している人は、まずはhanaraviの無料相談にお越しください。
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4.過蓋咬合に適した治療方法とは
過蓋咬合の矯正治療には、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正の2つの方法があります。
ワイヤー矯正の特徴・期間・費用
ワイヤー矯正は、歯に装着したブラケットに細いワイヤーを通して歯を動かす矯正治療です。
過蓋咬合を治療する場合の費用の目安は60~130万円です。
部分矯正の場合は30~60万円程ですが、過蓋咬合の場合は奥歯から治療する必要があるため、全体矯正の適用となることが多いでしょう。
期間は重症度によって異なりますが、2年程度が目安です。
ブラケットの材質や形状にもよりますが、ワイヤー矯正は一目で矯正中とわかるため、敬遠する人も少なくありません。
口腔内にワイヤーやブラケットが当たりやすく、痛みが生じやすいのもデメリットのひとつです。
一方で、ワイヤー矯正には以下のようなメリットがあります。
- ほとんどの症例に適応できる
- 最も古い矯正方法で、知見が多い
- 取扱い医院が多い
過蓋咬合の程度によっては、ワイヤー矯正が最適な選択肢となる場合があります。
また、ワイヤー矯正でも目立ちにくい裏側矯正は、過蓋咬合の治療の適応にならないケースも多いです。
裏側矯正は歯の裏側に矯正装置を装着する必要がありますが、噛み合わせが深すぎる場合、下の歯が上の歯の矯正装置にぶつかってしまうケースがあるためです。
マウスピース矯正の特徴・期間・費用
過蓋咬合の矯正治療には、マウスピース矯正が適しています。
マウスピース矯正とは、透明なマウスピース型の矯正装置を使って歯並びを整える方法です。
過蓋咬合を治療する場合の費用目安は30~100万円と、重症度によって異なります。
期間は1~2年程度が目安です。
主なメリットは以下の通りです。
- 目立たない透明の矯正装置なので、審美性が高い
- 取り外し可能で、食事や歯磨きの際に外せる
- 装着時の痛みや違和感が少ない
一方、デメリットとしては、対応症例が少ないことや、マウスピースの装着時間を自己管理する必要があることなどが挙げられます。
マウスピース矯正なら裏側矯正の適応にならない過蓋咬合の人でも目立たずに治療できるため、矯正器具の見た目が気になる人や、結婚式などを控えた人にも人気の高い矯正方法です。
最適な治療法は口腔内の状況によって異なるため、治療を検討しているならまずは一度歯科医師の診断を受けましょう。
hanaraviなら、歯科医師による最適な矯正方法の診断が無料で受けられるので、セカンドオピニオンとしてもおすすめです。
hanaraviのマウスピース矯正だけでなく、インビザラインやワイヤー矯正などの中から、ひとりひとりに最適な矯正法を提案します。
子どもの過蓋咬合の治療法
12歳頃までの子どもの場合、顎の正常な発達をサポートしながら治療できるため、骨格から矯正できる点がメリットです。
ただし、成長に伴い骨格や歯並びが変わっていくため、経過観察を含めると長い期間がかかったり、大人になってから再矯正が必要になる場合もあります。
治療法はワイヤー矯正の他、インビザラインファーストなどのマウスピース矯正、夜寝るときだけ装着するマウスピース、また顎を拡大させるための装置を使用する場合もあります。
費用は10~60万円程度と、治療法や重症度によって異なります。
歯科医師の判断によってアプローチ方法は異なるため、お子様の過蓋咬合が気になっている場合はまず歯科医師に相談しましょう。
小児矯正後の後戻りが気になる人は、hanaraviのマウスピース矯正でリーズナブルに治療するのがおすすめです。
5.過蓋咬合に関するよくある質問と回答
過蓋咬合に関するよくある質問にお答えします。
過蓋咬合は矯正でどこまで治る?
目指すゴールにもよりますが、過蓋咬合は矯正で完治できる場合がほとんどです。
ただし、骨格の問題で歯列矯正だけでは治療が難しいケースもあります。
その場合は、外科矯正と歯列矯正を組み合わせた治療をおこなうことで完治を目指すことが可能です。
過蓋咬合を防ぐためにできることは?
過蓋咬合は早期発見と早期治療が重要ですが、日頃からの生活習慣の改善も予防につながります。
- 乳歯の期間から定期的に歯科検診を受ける
- 歯ぎしりの習慣がないかチェックする
- 歯ぎしりや指しゃぶりをやめる
- 虫歯や歯周病を放置しない
特に幼少期は顎や歯の発育過程にあるため、上記の習慣が顎の変形や歯並びの悪化を招きがちです。
また、過蓋咬合は放置すると悪化するリスクがあるため、自覚がる場合は早めに歯科医を受診することをおすすめします。
「これって過蓋咬合?」「治療が必要かわからない」という人は、まず歯科医師の診断を受けましょう。
hanaraviの提携医院では、矯正相談が無料で受けられます。
ぜひお気軽にご予約ください。
過蓋咬合の治療は保険適用になる?
過蓋咬合の治療では、ほとんどの場合保険適用にはなりません。
ただし、顎変形症(がくへんけいしょう)などの厚生労働省が定める疾患だと診断されれば、保険適用で治療を受けられます。
※厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関でのみ治療が可能
過蓋咬合の治療は医療費控除の対象になる?
過蓋咬合の治療は、医療費控除の対象になる場合があります。
審美目的のみの治療では医療費控除ができませんが、機能に問題があると歯科医師が判断した場合、医療費控除の対象になります。
医療費控除の対象になるかどうか知りたい人は、hanaraviの提携医院へお越しください。
無料相談の際に、医療費控除の対象になるかどうか診断させていただきます。
6.過蓋咬合の治療ならhanaravi(ハナラビ)へ
過蓋咬合の治療でしゃくれたり顔が伸びるのか?という疑問・不安の声にお答えしました。
過蓋咬合は放置するとさまざまなリスクがある厄介な不正咬合です。
まずは治療の必要があるかどうか歯科医師に相談し、しゃくれたり顔が伸びることに不安を感じている点をしっかり説明しましょう。
また、納得できる仕上がりになるかどうかを必ず確認することが重要です。
hanaravi(ハナラビ)のマウスピース矯正では、検査を受けた人にこのようなシミュレーション動画をお送りしています。
【hanarviの3Dシミュレーションのイメージ】
事前にどのような歯並びになるのか確認できるので、矯正後に後悔するリスクを低減できるのが魅力です。
また、hanaraviのマウスピース矯正は最低限の通院回数で矯正をすすめられるため、仕事や育児で忙しい人にもピッタリ。
まずはお気軽に無料相談にお越しください。
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