歯科矯正の治療方法でよく耳にする「インビザライン」と「ワイヤー矯正」ですが、果たしてどちらのほうが安いのでしょうか?
この記事では、それぞれの治療方法を選択したときの費用について詳しく解説します!
治療期間や適用症例の違いなども紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. インビザラインとワイヤー矯正の費用は総額でどれくらい違う?
インビザラインとワイヤー矯正、どちらの矯正治療を選択するにしても費用は重要な検討事項です。総額でどれくらい費用が違うのか、費用の内訳や注意点をまとめました。
(1) インビザラインの費用相場
インビザラインにはさまざまなプランがあり、その内容により費用が大きく異なります。
なお、ここで紹介しているプランや料金は、インビザラインを導入しているクリニックによって若干異なります。
実際に矯正治療を受ける場合、来院予定のクリニックの料金プランを事前に確認しておくようにしましょう。
①インビザライン・コンプリヘンシブ(旧インビザライン・フル):80万〜120万円
インビザライン・コンプリヘンシブは、重度の不正咬合(歯並びやかみ合わせが悪い状態)まで治療できるプランです。
通常、インビザラインのようにマウスピース型のアライナーを使用する矯正治療の場合、少しずつ形の異なるマウスピースを使い徐々に歯を動かします。
アライナーは治療期間に応じて使用する枚数が変わります。
治療期間が長い=マウスピースを使用する枚数が増えると、それに応じて費用も高くなりがちです。
インビザライン・コンプリヘンシブは、特に重度の不正咬合に対応したプランであり、治療期間の目安は1〜3年とされています。
その間、アライナーを作成する枚数によって費用は変動しません。
またアライナーの再作成費用が5年間無料といった特典もついています。
その代わり、他のプランと比較してもっとも高い料金が設定されています。
②インビザライン・モデレート:70万〜90万円
インビザライン・モデレートは、中程度の不正咬合に向いているプランです。
③インビザラインGo:30万〜60万円
インビザラインGoは、第二小臼歯(前から5番目)までと一部の歯の矯正治療に対応した、いわゆる「部分矯正」のプランです。
なお、インビザライン・コンプリヘンシブやインビザライン・モデレートは、奥歯も含むすべての歯の矯正やかみ合わせの改善を行う「全体矯正」に対応しています。
治療範囲が比較的少なくて済む人向けのプランで、費用はやや抑えられています。
④インビザライン・エクスプレス:30万〜50万円
インビザライン・エクスプレスは、インビザラインGoと同様に部分矯正に対応しており、軽度の不正咬合に向いているプランです。
費用もインビザラインGoより抑えられており、治療期間も短く設定されています。
使用するアライナーの枚数は最大7枚と少なく、大きく歯を動かせる治療方法ではありません。
⑤インビザライン・ライト:40〜70万円
軽度の不正咬合に向いている、全体矯正に対応したプランです。
使用するアライナーの枚数は最大14枚と、他の全体矯正のプランより少なく設定されています。
(2) ワイヤー矯正の費用相場
ワイヤー矯正は、大きく「ワイヤーを通す場所」と「使用する素材」によって金額が大きく変動します。
①表側矯正:60万〜130万円(部分矯正は30万〜60万円)
表側矯正とは、ワイヤーとブラケット(ワイヤーを固定する矯正装置)を歯の表側につける矯正方法です。
さまざまな矯正方法のなかで最も歴史がある方法になり、多くの症例に対応出来ることが特徴です。
特に歯を大きく動かす症例に向いているといわれています。
たたし、ワイヤーが歯の表側にあるため、見た目の印象が非常に目立つのが難点です。
②裏側矯正:100万〜170万円(40万〜70万円)
裏側矯正とは、歯の裏側にワイヤーとブラケットを装着する治療方法です。
表側矯正と違い、ワイヤーが歯の裏に隠れるため治療している様子が目立ちにくいというメリットがあります。
一方、歯の裏にワイヤーを通すには非常に高度な技術が必要で、治療費用は高額になりやすいです。
また、ワイヤーが歯の裏にあるため、慣れない内は発音がしにくくなるというデメリットもあります。
③ハーフリンガル矯正|80万〜130万円(30万〜70万円)
ハーフリンガル矯正とは、表側矯正と裏側矯正を併用する治療方法です。
一般的に、上の歯は裏側矯正、下の歯は表側矯正という形で使い分けます。
人目につきやすい上の歯だけを裏側矯正にすることで、治療していることがバレにくく、完全な裏側矯正よりも費用を抑えられるという特徴があります。
実際、ワイヤー矯正の費用は表側矯正<ハーフリンガル矯正<裏側矯正の順に高いです。
④素材による違い
ワイヤー矯正は、ブラケットに使用する素材でも大きく金額が変わります。
素材の種類によって、表側矯正の費用がどのように変わるのかをまとめました。
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メタルブラケット:30万〜80万円(もっとも一般的な金属製のブラケット。安価で目立つが壊れにくい)
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プラスチックブラケット:50万〜100万円(ポリウレタンやポリカーボネートといった素材を用いたブラケット。強度はそこまで高くないものの、白色の見た目で目立ちにくい)
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ハイブリッドブラケット:40万〜90万円(プラスチック樹脂とセラミックを組み合わせたブラケット。プラスチックブラケットよりも強度が高く、白色で目立ちにくい)
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セラミックブラケット:60万〜100万円(セラミック素材でできたブラケット。白色で目立ちにくいほか、強度も高い)
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ジルコニアブラケット:60万〜100万円(人工ダイヤモンドと呼ばれる「ジルコニア」という素材を使用したブラケット。強度はメタルブラケットと同程度で、白色で目立ちにくい)
2. 治療期間の比較:どれくらいで終わるの?
矯正治療の開始を検討する上で、治療期間は気になるポイントの一つです。
インビザラインとワイヤー矯正では、治療期間に違いはあるのでしょうか?
なお、ここで紹介している治療期間は「キレイな歯並びを手に入れるために歯を動かすのに必要な時間」です。
実際に歯を動かした後、「後戻り」といって歯が元の位置に戻ってしまうのを防ぐため、「保定治療」を行う必要があります。
保定治療では、マウスピースなどの形をしているリテーナーという器具を装着します。
保定治療にかかる期間、つまり保定期間は、歯を動かした時間とほぼ同じです。
つまり、矯正治療に1年かかった人は、保定治療に1年を必要とします。
歯科矯正を検討している人は、ここで紹介する治療期間を2倍すると、保定期間も含む「キレイな歯並びを手に入れるのに必要な期間」になると覚えておきましょう。
(1) インビザラインの治療期間
インビザラインの治療期間は、各プランで以下のように設定されています。
なお、治療期間はあくまで目安であり、人によっては3年以上かかる場合もあれば、当初の予定より早く終わる場合もあります。
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インビザライン・コンプリヘンシブ:約1〜3年
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インビザライン・モデレート:約1年
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インビザラインGo:約半年
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インビザライン・エクスプレス:約3〜4ヵ月
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インビザライン・ライト:約3〜6ヶ月
(2) ワイヤー矯正の治療期間
ワイヤー矯正の場合、扱う症例によって治療期間が変わります。
一般的に、全体矯正にかかる期間は約1〜3年とされています。部分矯正であれば、半年前後で終わるケースも多いです。
(3)治療中の通院頻度の違い
矯正治療中、インビザラインとワイヤー矯正は通院頻度が大きく異なります。
一般的に、インビザラインの場合は6〜8週間に一度のペースで通院しますが、ワイヤー矯正は1ヶ月に一度のペースで通院が必要です。
ワイヤー矯正の場合、矯正装置の微調整や歯のクリーニングなどで、インビザライン(マウスピース矯正)より頻繁に通院する必要があります。
その点、インビザラインは自分でマウスピースを定期的に着脱したり、新しいマウスピースに交換したりすればいいという手軽さがあります。
そのため、通院によるチェックの頻度が少なく済むのです。
ただし、自分で治療計画に沿ってマウスピースの着脱・交換が必要なため、これらを怠ると治療が思うように進まなくなってしまう可能性があります。
インビザラインを選択する場合は、歯科医師に頼るだけでなく治療計画を頭に入れて、マウスピースの装着・交換などを自己管理する必要があります。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
3. 適用できる症例:どんな歯並びに効果的?
インビザラインとワイヤー矯正、それぞれ得意とする歯並びのタイプが異なります。
自身の歯並びの状態に最適な矯正方法を選ぶことが、治療期間や費用、そして最終的な仕上がりに大きく影響します。
それでは、具体的にどのような症例にどちらの矯正方法が適しているのか見ていきましょう。
(1) インビザラインの適用症例
インビザラインは、比較的軽度から中等度の歯並びの不正に適しています。具体的には、次のような症例に有効です。
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叢生(歯が重なっている状態)
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上下顎前突(出っ歯)
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空隙歯列(歯と歯の間に隙間がある状態)
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交叉咬合(噛み合わせが反対になっている状態)
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過蓋咬合(上の歯が下の歯を深く覆いすぎている状態)
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開咬(奥歯は噛み合っているが、前歯が噛み合っていない状態)
重度の不正咬合には、「インビザライン・コンプリヘンシブ」がプランとして対応しています。
しかし、歯並びが非常に乱れている人や、顎など骨格に問題がある場合、ワイヤー矯正の方が適している場合が多いです。
これは、インビザラインに限らず多くのマウスピース矯正ブランドに言えることでしょう。
自分の歯並びがインビザラインに向いているかどうかは、歯科医師の診断によって決定されますので、まずは相談してみることから始めましょう。
(2) ワイヤー矯正の適用症例
ワイヤー矯正が対応している適用症例は、軽度〜重度まで非常に幅広いです。
先ほど紹介したインビザラインの適用症例はもちろん、非常に重度の不正咬合にも対応できます。
ただし、軽度〜中度の歯科矯正では、費用面に優れているインビザラインや他のマウスピース矯正が適用されるケースも多いです。
マウスピース矯正は着脱ができるため、日常生活をスムーズに送れるという点でも、多くの人に人気があります。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
4. 仕上がり比較:どちらがきれいに仕上がる?
インビザラインとワイヤー矯正は適用症例に違いがあるものの、最終的な仕上がりの美しさに差はありません。
仕上がりの美しさは、矯正方法の種類というよりも治療計画を立てる歯科医師の技術力などに大きく依存します。
また、歯科医師の指示に従って歯のケアやマウスピースの装着をしっかり行うことも、歯並びには大きく影響します。
例えば、矯正中に歯みがきなどの口腔ケアを怠ると、虫歯や歯周病になり治療そのものに支障をきたしてしまいます。
また、インビザラインなどのマウスピース矯正は、矯正装置を着脱できる点は便利ですが、1日20時間以上装着していないと十分な矯正効果を発揮しません。
こうしたひとつひとつの対応によって、キレイな歯並びが手に入るかどうかが大きく異なります。
5. インビザラインとワイヤー矯正はどちらを選ぶべき?
インビザラインとワイヤー矯正の費用や適用症例、治療期間などを比較した上で、どちらの方法が自分に適しているかを考えてみましょう。
2つの治療方法を選ぶ上で、参考となるポイントをまとめました。
(1) ライフスタイルに合わせて選ぶ
インビザラインとワイヤー矯正のどちらを選ぶかは、患者様のライフスタイルが大きなポイントとなります。
例えば、次の条件に自分が当てはまるかをチェックしてみましょう。
①人前で話す機会が多い
インビザラインは透明なマウスピース型のため、装着していても目立ちにくいため、人前で話す機会が多い方に向いています。
一方、ワイヤー矯正は金属のブラケットやワイヤーが装着されるため、見た目が気になる方には不向きです。
②スポーツをする
インビザラインは取り外し可能なので、スポーツをする際にマウスピースを外すことができ、安全に競技に取り組めます。
ワイヤー矯正では、ブラケットが口内に当たって傷つける可能性があるため、スポーツの種類によっては注意が必要です。
③忙しくて通院時間が取れない
インビザラインは通院頻度がワイヤー矯正に比べて少ないため、忙しい方に向いています。
ワイヤー矯正は、3〜4週間に1回の通院が必要になるため、頻繁に通院する必要があります。
このように、ライフスタイルによって適した矯正方法は異なります。
逆に、こうした条件に当てはまらない場合は、マウスピースより矯正力の高いワイヤー矯正が向いていると言えるでしょう。
ご自身のライフスタイルを考慮し、最適な矯正方法を選択しましょう。
(2) 予算に合わせて選ぶ
ワイヤー矯正もインビザラインを比較すると、そこまで費用に大きな差はありません。
一般的には、部分矯正の場合はインビザラインをはじめとしたマウスピースの方が、費用を抑えやすいという側面があります。
全体矯正で比較的歯並びが悪い状態の場合、ワイヤー矯正(表側矯正)の方が費用は安い傾向にあります。
治療方法によって費用は大きく変動するため、歯科医院の無料相談で歯の状態をチェックしてもらった後、治療方法ごとの大まかな費用を聞いてみるといいでしょう。
なお、インビザラインもワイヤー矯正も現金一括払い以外に、クレジットカードやデンタルローン、院内分割などさまざまな支払い方法に対応しています。
「一回で料金を支払うのは大変かも……」と心配な人は、分割払いの方法についてもリサーチしておくとよいでしょう。
(3) 医師に相談しつつ納得できる治療方法を選ぶ
インビザラインとワイヤー矯正、どちらの治療方法が自分に合っているのかは、最終的には歯科医師との相談によって決定します。
インビザラインで治療してほしい!と強く願っても、歯並びの状態によってはワイヤー矯正でしか治療が難しいかもしれません。
重要なのは、納得できる治療方法や治療費用を提案してくれる、信頼できるクリニック・歯科医師を見つけることです。
矯正歯科を探すときは、次のようなポイントを参考にしてみてください。
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日本矯正歯科学会の認定医(専門医)が在籍しているか
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信頼できる医師/クリニックかどうか
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自分にあった矯正装置を選ぶことができるか
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自分にあった費用/支払い方法で矯正できるか
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トラブルが生じた際のフォロー体制が整っているか
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歯科矯正のための設備が整っているか
それぞれの詳細は以下の記事で解説しています。
6. コスパのよい治療方法を探している人はhanaravi(ハナラビ)へ
インビザラインやワイヤー矯正には、費用面や治療期間にさまざまな違いがあります。
ぜひ矯正歯科に相談して、皆さんにとって最適な治療方法を探してみてください。
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初診では、必ず歯科医師による対面での診察・診断を行った上で治療を開始。
治療計画に遅れがみられる場合も、歯科医師による対面診療を実施して追加処置などを検討・実施しています。
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