一部のクリニックでは、マウスピース矯正の一大ブランドであるインビザラインのモニターを募集しています。
患者様にとってメリットが多いモニター制度ですが、一方で注意すべきポイントも。
この記事では、インビザラインのモニターの特徴やメリット、注意点を徹底解説します!
目次
1. インビザラインのモニターの特徴
モニターとは、歯科医院が費用を割引したり、無料で治療を提供する代わりに、治療経過を症例写真やブログなどで公開することを条件とする制度です。
(1)モニター制度の仕組みと種類
矯正歯科がインビザラインなどの治療でモニターを募集するのには、大きく3つの目的があります。
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概要 |
利用先、利用方法 |
症例写真利用のためのモニター |
矯正開始から矯正終了までの写真を成果として残すために募集されるモニター |
写真は、クリニックのHPやSNS、学会報告、他の患者様への説明用資料として利用される |
アンケート収集のためのモニター |
矯正治療を受けた後の感想や体験談を得るためのモニター |
感想などは、HPやSNS、各種資料、歯科医師の技術アップのため利用される |
SNS口コミ投稿のモニター |
矯正治療の感想をSNSに投稿してもらうためのモニター |
感想などは、患者に自身のSNSで投稿してもらう形で利用される |
募集しているモニターの種類は、クリニックによってさまざまです。
モニターを申し込みたい場合、一般的には、モニターを募集しているクリニックに問い合わせてカウンセリングを受けることから始まります。
カウンセリングでは、歯の状態や治療期間、費用などについて説明を受け、モニター制度の詳しい内容についても確認することができます。
モニターとして採用が決定すると、治療開始となり、定期的に経過観察や写真撮影が行われます。
(2)料金以外は通常の歯科治療と変わらない
インビザラインのモニターで安く治療を受けられるとはいえ、治療内容の質が低下するようなことはありません。
通常の治療と同様に、精密な検査や診断に基づき、患者さん一人ひとりに最適な治療計画が立てられます。
経験豊富な歯科医師が責任を持って治療にあたるため、安心して治療を受けていただけます。
モニターだからといって、使用する装置や治療期間が短縮されることもありません。
治療期間は症例によって異なりますが、通常の場合と同様の期間を要します。
また、通院頻度やマウスピースの装着時間も、通常の治療と変わりません。
つまり、費用以外の点では通常のインビザライン治療と全く同じであると考えていいわけです。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
2. インビザラインのモニター実例
実際にクリニックが募集している、インビザラインのモニターはどのような内容なのでしょうか?
2024年12月時点で確認できた、インビザラインのモニター募集についてまとめました。
なお、モニター料金が通常料金とどれくらい違うのだろう?と気になる人向けに、インビザラインのプラン・費用をまとめた一覧を載せておきました。
こちらの表と合わせて、モニター料金を比較してみてください。
プラン |
特徴 |
費用相場 |
治療範囲 |
---|---|---|---|
インビザライン・コンプリヘンシブ (旧インビザライン・フル) |
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80万円~120万円 |
全体矯正 |
インビザライン・モデレート |
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70万円~90万円 |
全体矯正 |
インビザラインGo |
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30万円~60万円 |
部分矯正 |
インビザライン・エクスプレス |
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30万円~50万円 |
全体矯正 |
インビザライン・ライト |
|
45万円~70万円 |
全体矯正 |
(1)Aクリニック:部分矯正で歯並びのガタつきを矯正
このクリニックでは、「インビザライン エクスプレス」というプランを「158,000円(税込み)」で提供しています。
「インビザライン エクスプレス」は、ごく軽度の不正咬合に向いているプランです。
モニターでは、通院から約2ヵ月で、前歯を中心とした歯並びのガタつきを矯正できる治療を受けることができます。
(2)Bクリニック:前歯の重なりやすきっ歯などを矯正
このクリニックでは、「インビザラインGo」という部分矯正を主体としたプランでの治療を、「293,500~335,500円(税込み)」で提供しています。
「インビザラインGo」は軽度の不正咬合(歯並びの悪い状態)に対応したプランでもあります。
治療対象となるのは、すきっ歯や前歯の重なり、前歯のガタツキなど。治療期間は約半年です。
(3)Cクリニック:歯並び全体のガタつきや重なりを矯正
このクリニックでは、「インビザライン・モデレート」というプランによる治療を「420,000~498,000円(税込み)」で提供しています。
「インビザライン・モデレート」はベーシックなプランで、前歯から奥歯まで全体的に歯並びを矯正する場合に用いられます。
深刻な不正咬合は対象外で、大きく噛み合わせを帰るわけではない中度の歯並びに対応したプランです。
3. インビザラインのモニターの注意点
インビザラインのモニターには、治療費がお得になるなどのメリットがある一方で、いくつか注意しておきたい点があります。
(1)顔写真が公開される場合がある
インビザラインのモニターでは、治療前後の比較写真をクリニックのウェブサイトやSNSで公開することが条件となっている場合があります。
これは、クリニック側が症例実績として掲載することで、他の患者さんへ治療効果をアピールするためです。
多くの場合、顔全体が写らないように配慮されます。例えば、口元だけを写したり、目を隠すなどの工夫がされています。
しかし、クリニックによっては顔写真が公開される可能性もあるため、事前に以下のポイントを確認しておくことが重要です。
確認事項 |
詳細 |
---|---|
公開範囲 |
どのような媒体(ウェブサイト、SNS、パンフレットなど)で公開されるか |
公開期間 |
どのくらいの期間公開されるか |
写真の種類 |
顔写真、口元写真、レントゲン写真など、どのような写真が使用されるか |
掲載内容 |
治療経過の説明や個人の感想なども掲載されるか |
同意の撤回 |
公開後に掲載の取り下げを依頼することは可能か |
(2)モニターを実施しているクリニックが少ない
インビザラインのモニター募集は、多くのクリニックが実施しているわけではありません。
さらに、モニター募集自体も人数が限られているため、募集を見つけた場合はすぐに応募する必要があるでしょう。
インターネットなどで調べると、「湘南美容外科(全国に9院展開)」「南青山矯正歯科」の2院がよくモニターを募集しています。
もしも自宅や職場の近くにこうしたクリニックがあれば、モニターの募集をこまめにチェックしておきましょう。
(3)モニターの症例に当てはまらないと治療を受けられない
インビザラインのモニター治療では、希望する治療方法を選べない場合があります。
モニター治療は基本的に、特定の治療方法の症例を集めるために行われることが多いからです。
「2. インビザラインのモニター実例」での募集内容を見てみると、インビザラインのモニターでは軽度〜中度の症例に関する募集が多いことがわかります。
例えば、部分矯正に特化したプランのモニターに募集したとしても、歯を大きく動かす全体矯正が必要な歯並びの場合、モニター料金での治療は受けられません。
全体矯正のモニターに応募しても、顎の手術など大がかりな治療が必要な場合はモニターの条件に当てはまらない可能性があります。
モニターに応募する場合は、自分の歯並びが適応症例に当てはまるかを確認しましょう。
※わからない場合はhanaraviへ
(4)治療を中断すると通常と同じ価格が請求される
インビザラインなどのモニター治療は、契約期間中に治療を中断すると、モニター価格ではなく通常価格での請求となる可能性があります。
モニター治療は、治療協力と引き換えに割引価格で提供されます。
そのため、最後まで治療を続けられなかった場合、通常の治療費用との差額を支払う必要が生じます。
治療期間中に想定外のトラブルなどが起こる可能性も考慮して、治療を中断した場合の費用負担について明確に把握しておきましょう。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
4. モニター報酬はトラブルのリスクもある?
歯科矯正のモニター制度は魅力的なプランである一方、思わぬトラブルのきっかけになるケースもあります。
2023年1月と6月に、複数の矯正歯科クリニックを運営する医療法人に対して、患者様の損害賠償を求める訴え起こしました。
原告数は合計312、請求額は約4億5,900万円になったこの訴訟。
医療法人はクリニックを通じて、「モニターになることで利用日が実質無料になる」と勧誘していました。
しかし、実際にはモニター料金が支払われず、今回の訴訟へと発展したのです。
参考:マウスピース矯正で追加提訴 請求総額は4・5億円規模に|産経新聞
日本矯正歯科学会からも、今回のトラブルについて注意喚起しています。
参考:2023年1月26日に報道された患者による集団訴訟に対する 公益社団法人 日本矯正歯科学会からの注意喚起|公益財団法人 日本矯正歯科学会
矯正治療は多くの技術と時間を要するため、治療費用が実質無料になるようなキャンペーンはほとんどありえません。
無料以外にも、半額以上など大幅に料金が割引になるキャンペーンなどを見つけた場合、すぐに応募しないよう十分に注意してください。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
5. インビザラインのモニターを選ぶポイント
インビザラインのモニターを選ぶときは、募集している矯正歯科が信頼できるかがとても重要です。
矯正歯科を選ぶときは、次のポイントを参考にしましょう。
(1)インビザラインの認定ランクを持つ医師がいるか
インビザライン治療を検討するときは、医師の経験と実績を示す「認定ランク」が重要な指標となります。
アライン・テクノロジー社が定める年間症例数に基づいて付与されます。
主な認定ランクは以下の通りです。
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ブロンズプロバイダー:症例数1~10件
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シルバープロバイダー:症例数11~20件
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ゴールドプロバイダー:症例数21~50件
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プラチナプロバイダー:症例数51~100件
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プラチナエリートプロバイダー:症例数101~150件
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ダイヤモンドプロバイダー:症例数151~400件
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ブラックダイヤモンドプロバイダー:症例数401~750件
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ブルーダイヤモンドプロバイダー:症例数751~1000件
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レッドダイヤモンドプロバイダー:症例数1001件以上
上のランクの医師がいるほど、そのクリニックは多くのインビザライン矯正の実績をこなしてきたということになります。
矯正歯科の公式サイトでスタッフや医師を紹介するページでは、所属する医師はどのランクに該当するのかを確認しておきましょう。
(2)口コミなどで悪い評判が多くないか
クリニック選びでは、口コミや評判のチェックは欠かせません。
Googleマップの口コミは、実際に来院した患者さんの生の声が反映されているため、非常に参考になります。
実際にクリニックの評判をチェックする場合は、次の4点を注意して見てみましょう。
評価項目 |
内容 |
---|---|
院内環境 |
清潔感があり、最新の設備が整っている |
スタッフの対応 |
親切・丁寧で、質問にも分かりやすく答えてくれる |
治療内容 |
痛みが少なく、治療期間も短い |
料金 |
明瞭な料金体系で、安心して治療を受けられる |
良い口コミと悪い口コミの両方を比較して、クリニックが信頼できるかを確かめていきましょう。
(3)サポート体制が充実しているか
歯科矯正は治療期間が長期間に及ぶため、歯科医院のサポート体制が充実しているかを確認することが重要です。
例えば、インビザラインをはじめとしたマウスピース矯正では、LINEを通じて矯正治療の相談ができるようになっています。
治療中の気になることを、リアルタイムで相談・解決できるので安心です。
それ以外にも、「スキルの高い歯科医師が常駐している」「院内の設備が充実している」「問い合わせの対応が丁寧」なども見るべきポイントです。
6. 納得感のある費用で歯科矯正を受けたい人はhanaravi(ハナラビ)へ
インビザラインのモニター制度は、料金が安くなるという大きなメリットがある反面、さまざまな制約や注意点が存在します。
トラブルなどに十分気をつけつつ、チャンスがあればぜひモニターに応募してみてください!
また、モニター以外の方法でもローコストかつ納得感のある矯正治療を受ける方法があります。
例えばhanaravi(ハナラビ)では、合計3つのプランから治療方法が選択されます。
そのうち、軽度な歪みやガタつきがある歯並びに対応したBasicプランであれば、総額30万円(税抜)、月々3,600円※1から治療を受けることが可能です。
※1年利2.5%で91回払いの場合
その他、患者様の歯並びの状態に応じて、最適なプランをご提案いたします。
歯科医師による矯正相談も、無料で受けられます。
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