「インビザライン・ファースト」は、成長過程にある子どもの矯正治療に対応したマウスピース矯正装置です。
子どもの矯正治療はどう進めればいいか、悩んでいる人は多いと思います。
この記事では、インビザライン・ファーストの治療の特徴やメリット・デメリットを解説します!
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目次
1. インビザライン・ファーストとは?対象年齢と適応症例
インビザライン・ファーストは、米国アライン・テクノロジー社が提供する矯正装置で、2019年頃に日本でも導入され始めました。
具体的に何歳くらいの子どもを対象としているのか、どのような症例に対応しているのかを解説します。
(1)6〜12歳頃が対象|永久歯が生え揃うまでの混合歯列期
インビザライン・ファーストは、永久歯が生え揃うまでの混合歯列期(6歳~12歳頃)の子どもを対象としたマウスピース型矯正装置です。
この時期の子どもは、顎の骨がまだ柔らかく成長過程にあるため、歯の移動が比較的スムーズに行えます。
永久歯が生え始める時期から、永久歯が生え揃うまでの間に行う矯正治療のため、開始時期は個人差があります。
具体的には、第一大臼歯が生え、切歯(乳歯または永久歯)の少なくとも2本が2/3以上出ている状態が適応条件のひとつです。
また、顎の3/4以上に乳歯または未萌出の永久歯が2本以上あることも条件となります。
インビザライン・ファーストは、顎の成長を阻害することなく、歯並びと顎の骨格のバランスを整えることを目的としています。
具体的には、これから生えてくる永久歯のために必要なスペースを作り、永久歯が正しい位置に生えるよう誘導します。
また、指しゃぶりや舌で歯を押すなどの癖の改善にも効果が期待できます。
この矯正治療によって、将来的な歯並びの悪化を予防し、より健康的な歯並びと美しい笑顔へと導きます。
(2)治療期間は半年〜最大1年半
インビザライン・ファーストの治療期間は、おおよその治療期間は半年から最大1年半とされています。
これは、子ども一人ひとりの歯並びの状態や顎の成長具合によって大きく異なります。
(3)対応症例
インビザライン・ファーストは、軽度から中度の歯列不正を抱える子どもに適しています。
具体的には、以下のような症例です。
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軽度の叢生:歯が重なり合ってガタガタの歯並び
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受け口(反対咬合、下顎前突):下の前歯が上の前歯よりも前にある歯並び位置している歯並び
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すきっ歯:隣り合う歯と歯の間が大きくあいている歯並び
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交差咬合:上の歯より下の歯が前に出て、噛み合わせが反対になっている状態がある歯並び
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過蓋咬合(ディープバイト):上の前歯が下の前歯を覆い隠している歯並び
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開咬(オープンバイト):歯を噛んだ時に上下の前歯の間に隙間がある歯並び
これらの歯列不正は、永久歯が生え揃う前の混合歯列期に治療を開始することで、より効果的に改善できる可能性があります。
(4)向いていない子供
インビザライン・ファーストは、全ての子どもに適応できるわけではありません。
以下のようなケースでは、インビザライン・ファーストによる治療が難しい、または適さない可能性があります。
①重度の不正咬合(歯並びが悪い状態)
軽度の歯並びの乱れには効果的ですが、重度の不正咬合の場合、インビザライン・ファーストだけでは十分な改善が難しい場合があります。
重度の不正咬合の場合、歯を大きく動かす必要があります。
そのため、インビザライン・ファーストよりも、ワイヤー矯正などの他の矯正方法が適している可能性があります。
②顎の骨格に大きな問題がある
顎の骨格自体に問題がある場合も、インビザライン・ファーストでは対応できません。
上顎が小さすぎる、下顎が大きすぎるなどのケースでは、顎の骨の手術が必要となる場合があるからです。
③永久歯がほとんど生えそろっている
インビザライン・ファーストは、永久歯が生え揃うまでの混合歯列期の子どもが対象です。
永久歯がほとんど生え揃っている子どもは、成人向けのインビザラインなどの他の矯正方法が適しています。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
2. インビザライン・ファーストのメリット
インビザライン・ファーストには、子どもにとって嬉しいメリットがたくさんあります。
(1)目立たない
このマウスピースは透明な樹脂素材で作られているため、装着していてもほとんど目立ちません。
従来のワイヤー矯正では、金属製のブラケットやワイヤーが目立つため、見た目が気になる場面が多くありました。
しかし、インビザライン・ファーストなら周りの人に気づかれにくいため、矯正治療中であることを意識せずに日常生活を送ることができます。
(2)痛みが少ない
歯列矯正といえば、ワイヤーやブラケットによる痛みをイメージする人も少なくないでしょう。
しかし、インビザライン・ファーストでは、従来の矯正治療に比べて痛みを抑えることができるとされています。
インビザライン・ファーストは、マウスピースで少しずつ歯を動かしていくため、急激な変化による痛みも起こりにくいです。
ワイヤー矯正のように、ワイヤーを締めることによる強い痛みは発生しません。
痛みの感じ方には個人差も大きく影響するほか、新しいマウスピースに交換した直後などは、多少の締め付け感や違和感を感じる場合もあります。
しかし、その痛みも数日で慣れていくでしょう。
どうしても我慢できないほどの痛みが出た場合は、すぐに歯科医師に相談しましょう。
(3)取り外し可能で衛生的
インビザライン・ファーストのマウスピースは、簡単に取り外しが可能です。
これは、食事や歯磨きの際に非常に便利で、口腔衛生を保つ上で大きなメリットとなります。
ワイヤー矯正は装置に食べ物が挟まりやすく、歯磨きも複雑になりがちです。そのため、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。
しかし、インビザライン・ファーストはマウスピースを取り外せるため、普段通りの歯磨きができます。
また、インビザライン・ファーストは一定期間ごとに新しいマウスピースに交換します。
常に清潔なマウスピースを使用できるため、より衛生的です。
(4)食事制限が必要ない
インビザライン・ファーストのメリットの一つに、食事制限がないことが挙げられます。
ワイヤー矯正の場合、装置に食べ物が挟まりやすいため、特定の食品を避ける必要があります。
具体的には、硬いもの、粘り気のあるもの、挟まりやすいものです。
これらは装置に絡まりやすく、虫歯や装置の破損の原因となる可能性があります。
一方、インビザライン・ファーストは食事の前にマウスピースを取り外すことができます。
そのため、ワイヤー矯正のような食事制限がなく、食べたいものを自由に食べることができます。
好きなものを我慢する必要がないため、食生活における子どものストレスを心配しなくていいのは、非常に大きなポイントです。
(5)スポーツや楽器演奏への影響が少ない
インビザライン・ファーストは、子どものスポーツや楽器演奏への影響が少ない矯正方法です。
マウスピースが薄くて滑らかであるため、口の中に入れていても違和感が少なく、パフォーマンスに影響を与えにくいです。
口内を傷つける不安がある場合、マウスピースを取り外せばスポーツや楽器演奏時に邪魔になることもありません。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
3. インビザライン・ファーストのデメリット
インビザライン・ファーストは多くのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
デメリットを正しく理解した上で、治療を受けるか検討しましょう。主なデメリットとして下記が挙げられます。
(1)対応が難しい症例がある
インビザライン・ファーストは、すべての子どもに適用できるわけではありません。
例えば、インビザライン・ファーストは比較的軽度〜中度の症例に対応しています。
大きく歯を動かす必要がある重度の不正咬合や、手術が必要なケースには適応されません。
それ以外にも、年齢(6〜12歳頃)や歯の状態(臼歯と永久歯が混在している)などの条件に当てはまらない場合も利用できません。
ご自身のお子様がインビザライン・ファーストでの治療を受けられるか知りたい人は、歯科医師に相談してみましょう。
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(2)装着時間を守る必要がある(1日20時間以上)
インビザライン・ファーストやマウスピース矯正で重要なのは、決められたマウスピースの装着時間を守ることです。
インビザライン・ファーストでは、1日20時間以上の装着が推奨されています。
1日20時間というと、食事と歯磨きの時間以外はほぼ装着している必要があります。
装着時間を守らないと、歯の移動が計画通りに進まず、治療期間が延びてしまう可能性があります。
(3)紛失・破損の可能性がある
インビザライン・ファーストのマウスピースは、食事や歯磨きの際に取り外す必要があるため、紛失や破損のリスクが伴います。
小さな子どもの場合、うっかり置き忘れてしまったり、誤って踏んでしまったりする可能性も考えられます。
紛失した場合、新しいマウスピースを作成する必要があり、追加費用が発生します。また、治療計画にも影響が出る可能性があります。
破損した場合も同様に、再作成が必要です。
マウスピースにひびが入ったり、一部が欠けてしまった場合は、速やかに歯科医院に連絡しましょう。
4. インビザライン・ファーストの費用
インビザライン・ファーストの費用はどれくらいかかるのでしょうか?
(1)目安は45万円〜80万円程度
インビザライン・ファーストの費用は、一般的に45万円から80万円程度が目安となります。
この費用には、検査費用、マウスピース作製費用、治療中の調整費用、保定装置費用などが含まれます。
ただし、症例や治療期間、歯科医院によって費用は変動しますので、あくまで目安として考えてください。
詳細な費用については、歯科医院にて直接確認することをおすすめします。
(2)追加費用が発生するケースもある
インビザライン・ファーストの治療では、治療開始時の費用以外に追加費用が発生するケースがあります。
どのような場合に追加費用が発生するのか、事前に把握しておきましょう。
ケース |
内容 |
---|---|
治療期間の延長 |
マウスピースの装着時間が不足すると、治療計画通りに進まず、追加のマウスピースが必要になります。その結果、マウスピースの製作費用と追加の診察費用が発生します。 |
虫歯・歯周病の治療 |
インビザライン・ファースト治療中に虫歯や歯周病になると、そちらの治療を優先する必要があります。虫歯・歯周病治療にかかる費用はもちろんのこと、治療によって歯の形が変わるとマウスピースが合わなくなり、作り直しが必要になるケースもあります。 |
マウスピースの破損・紛失 |
マウスピースを破損・紛失した場合、再製作が必要です。再製作費用に加え、治療期間の延長による診察費用も発生する可能性があります。 |
アタッチメントの再装着 |
アタッチメントが外れてしまった場合、再装着のための費用が発生します。 |
これらのケース以外にも、想定外の治療が必要になった場合、追加費用が発生する可能性があります。治療前に歯科医師にしっかりと確認し、費用に関する疑問や不安を解消しておきましょう。
5. インビザライン・ファーストの治療の流れ
インビザライン・ファースト治療は、いくつかのステップを経て進みます。
(1)カウンセリングと精密検査
インビザライン・ファーストの治療は、まずカウンセリングと検査から始まります。
カウンセリングでは、歯並びや噛み合わせに関する悩みや希望、治療期間、費用などについて相談します。
検査では、歯型や口腔内写真、レントゲン撮影などを行い、歯並びや顎の状態を詳しく調べます。
これらの検査結果をもとに、現在の歯並びの状態や顎の成長、骨格などを分析し、患者さん一人ひとりに合った治療計画を作成します。
治療計画では、歯の移動量や治療期間、費用などを具体的に提示しますので、疑問点や不安なことがあれば、遠慮なく医師に相談しましょう。
(2)治療計画の立案と説明
精密検査の結果をもとに、患者さん一人ひとりに最適な治療計画が立案されます。
この段階では、歯の移動量や治療期間、使用するマウスピースの数などが決定されます。
インビザライン・ファーストでは、3Dシミュレーション技術を用いて治療後の歯並びを視覚的に確認できます。
これにより、治療開始前に具体的なイメージを持つことができ、治療へのモチベーション向上につながるのです。
治療計画の説明は、歯科医師から患者さんと保護者の方に対して行われます。
治療内容や費用、注意事項などを丁寧に説明し、疑問や不安を解消します。
また、治療期間中の注意点や、自宅でのケア方法についても詳しく説明を受けます。
矯正前から矯正後までの歯の動きを動画で確認することができ、具体的な仕上がりイメージを確認したうえで矯正を始められます。
(3)治療開始
治療計画に納得後、契約など必要な手続を終えた後、いよいよマウスピースの装着が開始されます。
最初のマウスピースを受け取る際には、歯科医院で実際に装着し、いくつかの大切な確認と説明が行われます。
確認事項 |
内容 |
---|---|
マウスピースの適合確認 |
子どもの歯にマウスピースがしっかりとフィットしているかを確認します。 |
着脱方法の指導 |
マウスピースの正しい着脱方法を歯科医師または歯科衛生士が丁寧に指導します。 |
お手入れ方法の説明 |
マウスピースの適切な洗浄・保管方法について説明を受けます。 |
注意事項の説明 |
治療中の注意点や、何か問題が生じた際の連絡先などを確認します。 |
(4)定期的なチェックと調整
インビザライン・ファースト治療中は、定期的に歯科医院に通院し、歯の動きの確認とマウスピースの調整を行います。
通院頻度は、通常2ヶ月に1回程度です。
歯科医師は、歯の動き具合をチェックし、計画通りに歯が動いているかを確認します。
計画通りに歯が動いていない場合は、マウスピースの調整や追加アタッチメントの装着などを行います。
定期的なチェックと調整は、インビザライン・ファースト治療において非常に重要です。
スムーズに治療を進めるためにも、指示された通院スケジュールを守り、歯科医師の指示に従いましょう。
また、治療中に何か気になることや不安なことがあれば、遠慮なく歯科医師に相談することが大切です。
(5)保定期間
歯列矯正が完了した後、歯は元の位置に戻ろうとするため、保定期間が必要です。
保定期間とは、矯正治療によって移動した歯が元の位置に戻らないように安定させるための期間です。
せっかく歯並びがきれいになっても、保定を怠ると後戻りしてしまう可能性があります。
インビザライン・ファーストの治療後も、保定期間中はリテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。
一般的には、歯が安定するまで1〜2年程度、リテーナーを装着します。
リテーナーは矯正治療で使用するマウスピースとほぼ同じ形状で、1日20時間以上の装着が推奨されます。
6. 15歳からの歯科矯正はhanaravi(ハナラビ)へ
インビザライン・ファーストは幼い子どもの歯科矯正に特化したプランです。
小さいうちからお子様の矯正を検討している人は、一度このプランに対応しているクリニックを探してみてください。
なお、顎の骨の成長が止まってくる14歳頃から、矯正は大人と同じ治療を行うのが一般的です。
もしも14~15歳ごろのお子様の歯科矯正を検討している場合は、マウスピース矯正のhanaravi(ハナラビ)をご検討ください!
hanaraviは軽度〜中度の幅広い不正咬合に対応。
治療難易度に応じて30万円(税別)、45万円(税別)、60万円(税別)と料金が設定されています。
合計3つあるプランはいずれも総額表示で、一部の例外を除いて追加料金はかかりません。
月々3,600円(税抜)※と非常にリーズナブルな価格で歯科矯正を受けられます(※Basicプラン年利2.5%で91回払いの場合)。
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