笑顔を見せたときや話しているときなど、日常で相手の目に入りやすい「すきっ歯」が気になるという人は少なくありません。
この記事では、すきっ歯の原因や放置することの問題点、具体的な治療方法について解説します!
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矯正治療などですきっ歯を検討している人は、ぜひチェックしてみてください!
目次
1. すきっ歯とは?
すきっ歯は、歯科用語では「空隙歯列(くうげきしれつ)」または「空隙歯列弓(くうげきしれつきゅう)」と言い、歯と歯の間に隙間がある状態のことを指します。
特に、上の前歯の間に隙間がある状態を「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼びます。
すきっ歯は、不正咬合の一種ではありますが、審美的な問題だけでなく、発音や咀嚼にも影響を与える場合があります。
例えば、サ行やタ行の発音が難しくなったり、食べ物が詰まりやすくなったりすることがあります。
フランスでは、上の前歯に隙間があるすきっ歯は「幸運の歯」とされているなど、文化的な捉え方もあります。
しかし、日本では一般的に審美的な問題として捉えられることが多く、治療を希望する方も少なくありません。
2. すきっ歯の原因〜先天的な要因
すきっ歯になる背景には、先天的な要因と生活習慣など後天的な要因があります。
ここでは、先天的な要因を解説します。
(1)上唇小帯が太い、食い込んでいる
上唇小帯とは、上の前歯のすぐ上の歯茎にあるスジのことを指します。
この上唇小帯が通常よりも太かったり、歯と歯の間に深く入り込んでいると、前歯が押し広げられてすきっ歯になってしまうことがあります。
乳幼児期にすきっ歯が見られても、多くの場合は成長とともに自然と改善されます。
しかし、永久歯が生え変わってもすきっ歯が気になる場合は、上唇小帯が原因となっている可能性があります。
その場合、上唇小帯切除術などの処置で上唇小帯を切除すると、歯並びへの影響を取り除き、すきっ歯を解消できる場合があります。
(2)矮小歯(歯が小さい)
永久歯が生え変わった際に、通常よりも小さい歯を矮小歯(わいしょうし)といいます。
歯の形は、細長い形状のものや、通常の形でサイズだけが小さいものなどさまざまです。
矮小歯が原因で、歯と歯の間に隙間が空いてしまうすきっ歯になる場合があります。
(3)歯の欠損(先天性欠如)
先天性欠損とは、生まれつき歯の本数が足りないことを指します。
永久歯が先天的に欠損している場合、それが原因で歯と歯の間に隙間が生じ、すきっ歯になってしまうことがあります。
先天性欠損は、下顎の側切歯(前から2番目の歯)、上の側切歯、下の第二小臼歯(前から5番目の歯)に発生しやすいです。
歯がもともと足りないことが原因なので、歯を動かす矯正治療だけではすきっ歯を治すことができない可能性があります。
(4)顎の大きさとの不調和
歯の大きさに比べて顎の骨格が大きいと、歯が綺麗に並ばず、すき間ができてすきっ歯になることがあります。
顎の骨格が大きいと、歯が並ぶスペースに余裕があるため、歯と歯の間に隙間が生じやすくなります。
自分のすきっ歯はどれに当てはまるか気になる人は、歯科医院で診断を受けることをおすすめしています。
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3. すきっ歯の原因〜後天的な要因
すきっ歯は先天的な要因だけでなく、後天的な要因でも起こることがあります。代表的な後天的な要因をまとめました。
(1)舌の癖(舌で歯を押す癖)
舌で歯を押す癖、いわゆる舌癖があると、歯並びが悪くなる原因になります。
特に前歯の裏側に舌を押しつける癖があると、前歯が前方へ押し出されてすきっ歯になることがあります。
子供の場合、舌癖を治すトレーニングをすることで、成長の過程で自然とすきっ歯が治ることもあります。
大人の場合、舌癖を直すだけではすきっ歯の改善は難しく、他の治療と並行して癖の改善を行う必要があるでしょう。
(2)歯周病
歯周病は歯茎の炎症から始まり、進行すると歯を支える骨が溶けてしまう病気です。
重度の歯周病になると、歯がグラグラと揺れ始め、最終的には歯が抜けてしまうこともあります。
歯を失うと歯の支えがなくなり、残った歯が空いたスペースに移動してすきっ歯になってしまうことがあるのです。
また、歯周病によって歯茎が痩せて下がってしまうことも、すきっ歯の悪化につながります。
健康な歯茎は歯と歯の隙間を埋める役割も果たしていますが、歯茎が下がることで、歯の根元部分が露出し、歯と歯の隙間が目立つようになるのです。
歯周病が原因で歯が抜けた場合、抜けたまま放置すると、他の歯も動いてすきっ歯が悪化することがあります。
また、歯周病は加齢とともに進行しやすいため、年齢を重ねるごとにすきっ歯のリスクも高まります。
(3)欠損歯の放置
虫歯や歯周病、あるいは事故などによって歯を失ってしまった場合、そのまま放置しておくとすきっ歯になってしまうことがあります。
例えば、前歯を失ったまま放置すると、その隙間を埋めるように他の歯が傾いたり、移動したりすることで、すきっ歯が生じやすくなります。
つまり、歯を失った部分のスペースを埋めるために、残っている歯が徐々に移動してしまうのです。
また奥歯を失った場合も、噛み合わせのバランスが崩れて他の歯に負担がかかり、歯並び全体が乱れる原因になります。
歯並びの乱れは、すきっ歯だけでなくさまざまな口腔内の問題を引き起こす可能性があります。
欠損歯を放置することは、すきっ歯など見た目の問題だけでなく、発音への影響や虫歯・歯周病のリスク増加などの問題にも発展しやすいため、放置は危険です。
(4)加齢による歯の移動
年齢を重ねると、歯茎が少しずつ痩せていきます。
歯茎は歯を支える土台のような役割を果たしているため、歯茎が痩せるということは、歯を支える力が弱まることを意味します。
歯茎が痩せて歯を支える力が弱まると、歯の位置が徐々に変化しやすくなります。
特に歯と歯の間の隙間が広がり、すきっ歯が目立つようになることがあります。
これは、加齢によって歯茎が痩せることで歯が移動しやすくなり、歯と歯の間に隙間が生じるためです。
また、加齢によって顎の骨が痩せることも、すきっ歯を悪化させる要因の一つです。
顎の骨は歯を支える土台でもあり、骨が痩せることで歯の周りの組織が弱まり、歯が動きやすくなります。
4. すきっ歯を放置するとどうなる?
すきっ歯を放置すると、さまざまな悪影響や問題が起こりやすいです。
実際にどのようなトラブルがあるのかを解説します。
(1)審美的な問題
すきっ歯による悩みの大半は「見た目のコンプレックス」にあるのではないでしょうか。
特に、前歯のすきっ歯は目立ちやすく、写真写りや人と話す時にも気になってしまう方が多いようです。
すきっ歯の程度や位置によっては、以下のような印象を与えてしまう場合もあるでしょう。
-
幼い印象(子供っぽく見られる、頼りない印象)
-
不潔な印象(歯の手入れが悪いように見られる)
-
話しづらい印象(親しみやすさがなく、近寄りがたい印象)
これらの印象は、必ずしも悪いものとは言えません。
また、すきっ歯のせいで人前で思いきり笑えない、自分に自信が持てないなど、精神的な負担を感じる人もいます。
すきっ歯を改善することは、見た目はもちろん内面的な良い変化にもつながる重要な要素といえます。
(2)発音への影響
すきっ歯は、歯並びの問題だけでなく発音にも影響を及ぼす場合があります。
特に、前歯にすき間があると、サ行、タ行、ナ行、ラ行など特定の音の発音が不明瞭になることがあります。
これらの音は舌や唇を歯に近づけて発音しますが、歯並びが乱れている場合は息がもれやすく、クリアな発音が難しくなってしまうのです。
特にサ行やタ行は「摩擦音」「破裂音」と呼ばれ、息の勢いを歯で調整することで発音されます。
すきっ歯があると、この調整が難しくなり、「ス」「ツ」「タ」などの音が不明瞭になりやすいです。
また、ナ行やラ行も舌の位置が重要となるため、すきっ歯の影響を受けやすい音です。
これらの発音への影響は、日常生活でのコミュニケーションに支障をきたす可能性があります。
特に、人前で話す機会が多い方や、アナウンサー、声優など、声を使う職業の方にとっては、深刻な問題となるかもしれません。
(3)咀嚼効率の低下
すきっ歯は歯と歯の間に隙間があるため、食べ物を噛む際に食べ物が隙間に入り込みやすく、咀嚼(そしゃく)の効率が低下する可能性があります。
特に前歯のすきっ歯は、食べ物を噛み切る効率に影響を与えます。
前歯で食べ物をうまく噛み切れないと、奥歯でより多くの回数噛む必要が出てくるため、咀嚼に時間がかかり、顎の筋肉にも負担がかかるのです。
また、すきっ歯は特定の種類の食べ物を噛むのが難しい場合があります。
例えば、麺類や葉物野菜などはすきっ歯の隙間に挟まりやすく噛み切りにくいため、食事を楽しむ上で支障をきたすかもしれません。
また咀嚼効率の低下は、消化不良にもつながる可能性があります。
食べ物が十分に噛み砕かれていないと、胃や腸での消化に負担がかかり、消化不良を起こしやすくなります。
消化不良は、腹痛、便秘、下痢などの症状を引き起こすという点でも、すきっ歯の影響は大きいといえるでしょう。
(4)虫歯・歯周病のリスク増加
すきっ歯は歯と歯の間に隙間があるため、食べ物が詰まりやすくなります。歯ブラシが届きにくく、丁寧にブラッシングしないと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
特に歯周病は、歯と歯茎の境目に食べカスが溜まりやすく、歯周病菌が繁殖しやすい環境になることが原因の一つです。
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けて歯が抜け落ちてしまう可能性があります。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
5. すきっ歯の治療法
すきっ歯を治療する方法は大きく5種類あります。それぞれの治療方法の特徴をまとめました。
一覧表で概要や費用をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください!
治療法 |
概要 |
費用相場 |
治療期間 |
---|---|---|---|
ワイヤー矯正 |
歯にブラケットとワイヤーを取り付け、歯を少しずつ動かしていく方法 |
30万~170万円 |
2~3年 |
マウスピース矯正 |
透明なマウスピース型の装置を装着して歯を動かす方法 |
10万~100万円 |
1~2年 |
ダイレクトボンディング |
歯の表面に直接レジン(プラスチック素材)を盛り付けて歯の形を整える方法 |
3万~5万円/1歯 |
1〜数回 |
ラミネートベニア |
歯の表面を薄く削り、セラミック製のシェルを貼り付ける方法 |
10万~15万円/1歯 |
1〜数回 |
クラウン(かぶせ物) |
歯を大きく削り、セラミックなどで作製した人工歯をかぶせる方法 |
5万円~/1歯 |
1〜数回 |
(1)ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かしていく方法です。
すきっ歯の治療だけでなく、叢生(そうせい:歯がデコボコに生えている状態)や反対咬合など、さまざまな不正咬合の治療に用いられます。
ワイヤー矯正は、歯を大きく動かす必要がある場合や、複雑な歯並びの修正に適しています。
メリットとしては、どんなすきっ歯にも対応できること、歯を削る必要がないことが挙げられます。
デメリットは、装置が目立つこと、通院頻度が高いこと、費用が高額になることです。ブラケットやワイヤーによる、口腔内の違和感や痛みもあります。
また、ワイヤーによって口腔ケアが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが増える点も注意が必要です。
ワイヤー矯正には「表側矯正」と「裏側矯正」という2つの治療方法があります。
表側矯正はワイヤーを表側に装着するという、矯正治療でも非常にメジャーな治療方法です。
裏側矯正は、歯の裏側にワイヤーを装着します。
表側矯正よりも目立ちにくく、治療中の見た目への抵抗が少ない治療方法ですが、技術力が必要で高額になりやすいというデメリットがあります。
(2)マウスピース矯正
透明なマウスピース型の装置を歯に装着することで、歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。
ワイヤー矯正に比べて目立ちにくいため、見た目を気にする人におすすめです。
メリットとしては、着脱可能なマウスピースを使用するため口腔ケアがしやすく食事を楽しめることが挙げられます。
費用面についても、ワイヤー矯正より安価になる場合が多いです。
また、通院頻度は最低1回で済むケースもあるなど、仕事や家事で忙しい人も治療を受けやすいです。
一方でデメリットとしては、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があるため、治療中は自己管理が大切という点が挙げられます。
また、重度の歯並びの乱れには対応できない場合があり、ワイヤー矯正より適応症例が若干少ないです(とはいえ、大半の歯並びは治療可能です)。
初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
(3)ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、歯と同じような色のプラスチック素材を歯の表面に直接盛り付けて、すきっ歯を埋める方法です。
審美性に優れており、治療期間が短く、費用も比較的安価であることから、軽度のすきっ歯の治療に適しています。
ダイレクトボンディングは、歯をほとんど削らずに治療できるため、歯への負担が少ないというメリットがあります。
また、治療時間も1回で完了することが多く、通院回数を少なく抑えることができます。さらに、他の治療法と比較して費用が安価であることも大きなメリットです。
ダイレクトボンディングはすきっ歯だけでなく、歯の欠けや変色など、他の審美的な問題にも対応できます。
しかし、ダイレクトボンディングは経年劣化していくため、劣化に伴い再度治療する必要があります。
また、すきっ歯を治療するうえで歯並び全体の改善が必要など、歯並びの状態によっては適応できない場合があります。
(4)ラミネートベニア
ラミネートベニアは、歯の表面に薄いセラミック製のシェルを貼り付ける治療法です。
すきっ歯だけでなく、歯の変色や軽度の歯並びの悪さも同時に改善することができます。
メリットとしては、自然な見た目を実現できる、治療期間が短い(1回で済む場合も)、歯を削る量が比較的少ないといった点が挙げられます。
デメリットとしては、健康な歯を一部削る必要があるほか、強い衝撃で破損する可能性がある、1本あたり10万〜15万円と費用が比較的高額という点が挙げられます。
(5)クラウン(かぶせ物)
歯全体を覆う人工の歯(被せ物)で、すきっ歯を改善する方法です。
すきっ歯の治療方法のなかでも、特に歯を大きく削る治療方法です。
比較的短期間で治療が完了するのがメリットで、変色や虫歯のリスクがある場合にも適しています。
一方、クラウンによるすきっ歯治療は健康な歯を大きく削る必要があることがデメリットでもあります。
クラウンに使用する素材によって料金は大きく変化します。
一般的に、天然の歯に近い見た目の素材や、強度の高い素材ほど高額になる傾向にあります。
6. すきっ歯を治したい人はhanaravi(ハナラビ)へ
すきっ歯は見た目が気になるといった審美性の問題以外にも、日常生活にさまざまな支障をきたしたり健康に悪影響があったりします。
現在すきっ歯に悩んでいる人は、最後に紹介した治療方法などを参考にしつつ、まずは信頼できる歯科医院へ治療方針などを相談してみてください。
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