Eラインとは、鼻先から顎先を結ぶ直線のことで、美しい横顔の基準とされています。
Eラインが崩れる原因と治療方法には、下記のように様々なものがあります。
原因 | 治療方法例 |
出っ歯が原因となるケース | マウスピース矯正・ワイヤー矯正 |
受け口が原因となるケース | マウスピース矯正・ワイヤー矯正 |
顎の位置が原因となるケース | 外科手術 |
この記事では、理想のEラインに近づけるためにできる治療法をケースごとに紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.Eラインとは?
Eラインとは、理想的な横顔を評価する横顔のラインです。
鼻先から下顎の頂点まで結んだ線をEラインと呼びます。
Eラインは、アメリカの歯科医師ロバート・リケッツ氏が提唱した美の基準のひとつです。
あくまで欧米人の理想的な横顔のため、日本人の骨格には適さない場合もありますが、一般的にはこのバランスを保つことで美しい横顔になると考えられています。
(1)理想のEラインとは
理想のEラインは、鼻先から下顎を結んだときに、ライン上に唇が少し触れるか数ミリ離れた状態といわれています。
下顎の先端と鼻先に人差し指や定規などを当てると、自分でもEラインを確認できます。
Eラインが整った状態にするには、歯並びがよく、顎が正しい位置にあることが重要です。
2.Eラインが崩れてしまう原因
Eラインが崩れてしまう原因を2つ解説します。
(1)口ゴボ
Eラインが崩れる原因の1つに、口ゴボがあります。
口ゴボ(くちごぼ)とは、唇が前方に突き出して見える状態です。
普段から口を閉じにくい状態で、無理に口を閉じると鼻の下が長く見えることもあります。
口ゴボは、出っ歯(上顎前突)の人に多く、歯が前に出ているため、口を閉じたときに口元が突出したように見えてしまいます。
上顎の骨格が前に出ているケースは外科手術が必要な場合がありますが、歯が前に出ているだけであれば、歯科矯正で改善することができます。
(2)受け口
下の歯が上の歯より前に出てしまう「受け口」の状態も、Eラインが崩れる原因の1つとなります。
歯科医療では、反対咬合(はんたいこうごう)や下顎前突(かがくぜんとつ)と呼ばれています。
下あごが前に出てしまうことで、上の歯と下の歯の噛み合わせが逆になり、下の歯が前に出た状態を指します。
受け口の状態では、Eラインに唇がまったく触れない状態となります。
受け口の場合も、骨格由来でなく歯並び由来の場合は歯列矯正で改善が見込めます。
3.Eラインは歯科矯正で整えられる?
Eラインは、歯科矯正で整えられるケースと整えられないケースがあります。
(1)歯科矯正で整えられるケース
歯科矯正で整えられるケースは、歯並びが原因でEラインが崩れている場合です。
例えば歯が前に突出している出っ歯が原因でEラインが崩れている場合、矯正治療によって大きく変わることが多いです。
(2)歯科矯正で整えられないケース
歯科矯正で整えられないのは、骨格が原因でEラインが崩れている場合です。
例えば、上顎の骨が生まれつき膨らんだような形になっている場合、歯並びを治療するだけでは大きく変わりません。
骨格由来の場合は外科手術が必要になりますが、手術が必要かどうかの判断を個人がするのは至難の業。
まずは矯正を行っている歯科医院に相談してみることをおすすめします。
外科手術が必要なケースの場合は、信頼できる大学病院等をご紹介することも可能です。
4.Eラインを整えるための治療方法
Eラインを整えるための治療方法は、主に3つあります。
(1)ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)
歯にブラケットと呼ばれる矯正装置を取り付け、ワイヤーをつないで引っ張り、正しい位置へと徐々に動かしていきます。
ワイヤー矯正をする場合、口を開けたときに金属装置が目立つことがデメリットです。
透明や白色の器具での矯正も可能ですが、金属よりも費用が高額になる上、マウスピース矯正ほどの審美性はありません。
ただ、マウスピース矯正よりも症例が広いため、極度の出っ歯や受け口も矯正しやすいことがメリットです。
(2)マウスピース矯正

hanaraviの矯正用マウスピースを装着している写真。薄く透明で見た目が目立たない。
出っ歯を矯正する方法の1つに、マウスピース矯正があります。
マウスピース矯正は、正しい歯並びに合わせて作ったマウスピースを患者さん自身で装着し、出っ歯を矯正する方法です。
矯正の進み具合に合わせて、数週間ごとに新しいマウスピースに交換して、徐々に前歯を正しい位置へと近づけていきます。
また、マウスピースは透明で目立ちにくいため、人にもバレにくいメリットがあります。
hanaravi(ハナラビ)のマウスピース矯正では、一人ひとりの歯並びや予算に応じて、矯正専門の歯科医師がプランを作成します。
リーズナブルに安心して矯正を始めることが出来ます。
(3)外科手術
外科手術は、骨を切って輪郭を整える手術です。
費用は高額になりやすく、ダウンタイムも長いです。
また、手術後に改めて歯列矯正が必要になることもあります。
ただし、「顎変形症」と診断された場合は、歯列矯正・外科手術ともに保険適用になるため、比較的安く治療できます。
5.Eラインを整えるためには抜歯が必要?
Eラインを整えるための抜歯の必要性は、各個人の歯並びの状態によって異なります。
一概に抜歯が必要とは言えず、ケースバイケースで判断されます。
タイプ |
抜歯が必要なケース |
抜歯が不要なケース |
---|---|---|
出っ歯 |
歯を綺麗に並べるためのスペースが足りず、他の方法で空間を空けられない場合はスペースを作るために抜歯が必要となることがある |
軽度の出っ歯で、歯を後ろに下げるスペースが抜歯以外で確保できる場合は抜歯せずに矯正治療が可能な場合がある |
受け口 |
上下の嚙み合わせの位置関係を調整するために、抜歯が必要となるケースもある |
軽度の受け口で、嚙み合わせの調整が軽度で済む場合は、抜歯をせずに矯正治療ができるケースもある |
その他 |
歯の大きさが顎の大きさに比べて大きい場合や重度の叢生(歯が重なり合っている状態)の場合などにも抜歯が必要となることがある |
歯の大きさと顎の大きさのバランスが取れており、叢生も軽度である場合は、抜歯をせずに矯正治療を行うことができます。 |
抜歯が必要かどうかは、歯科医師による診断と精密な検査によって決定されます。
Eラインの改善を検討している方は、まずは歯科医院で相談し、ご自身の歯並びの状態に最適な治療方法を提案してもらうことが重要です。
hanaravi(ハナラビ)では、大学病院で研鑽を積んだ経験豊富な歯科医師のもと、口腔内をしっかりとチェックした上で最適な矯正プランを提供しています。
6. 理想のEラインに近づきたいならhanaravi(ハナラビ)の無料相談へ
理想のEラインに近づける方法は、現在の歯並びによって異なります。
マウスピース矯正で対応できる歯並びも多くありますので、ぜひ一度hanaraviの無料相談へお越しください。
hanaravi(ハナラビ)では、アタッチメントの装着やディスキング等の処置によって幅広いケースに対応できます。
マウスピース矯正とワイヤー矯正を組み合わせたハイブリッドプランなど、あなたに合わせたカスタムメイドのプランをご提案します。
また、hanaraviの提携医院では、受け口や噛み合わせが深い場合など、抜歯が必要なケースにも対応可能です。
まずはhanaravi(ハナラビ)の無料相談へお越しください。

各務 康貴(医師)
大分大学医学部卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事。若年層に予防や多くの臓器にアプローチするため口腔環境に興味を持ち、マウスピース矯正hanaraviを手掛ける株式会社DRIPS創業。

セレスタ麻里子
(矯正専門歯科医師 渋谷F&B矯正歯科・東京)
神奈川歯科大学歯学部卒。神奈川歯科大学歯学部歯科矯正学講座。日本矯正歯科学会。歯科矯正で15年のキャリアを持ち、ワイヤー矯正(表・裏)だけでなく、マウスピース矯正も専門とする。