アソアライナーを始めようと思っている人に!失敗しないための4ヶ条とは?

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。 https://www.med.oita-u.ac.jp/ https://www.oita-u.ac.jp/
 

アソアライナーはマウスピース矯正の一種で、様々なメリットがあります。歯並びがよくなるのは矯正の1番のメリットと言えますが、高額な費用がかかるので失敗だけはしたくないですよね。

今回は、アソアライナーによる矯正や、どうしたら失敗しないのかを解説します。

アソアライナー とは

アソアライナーは、日本の東京都に本社がある株式会社アソインターナショナルが製造するマウスピース型矯正装置です。

アソアライナーの治療方法

1. 矯正歯科で、顔と歯の写真撮影、レントゲン撮影、デジタルスキャンや歯型などをとる。
2. 日本にあるアソアライナーの技工所へ、歯形やレントゲン等のデータを送る。
3. 技工所で「ソフト」「ミディアム」「ハード」の3種類のマウスピースを製造して、矯正歯科に送る。
4. 7日間〜10日間で順番に「ソフト」「ミディアム」「ハード」の装置を段階的に取り替えて装着する(1ステップ)。
5. 歯形を取り、アソアライナーの技工所に送り、新しいマウスピースを製造してもらう。この工程を何度も繰り返して、歯の移動を確認しながら矯正治療をすすめていく。
6. 治療終了。歯の位置を安定させるための、リテーナー(保定装置)にハードタイプのアライナーを使用する。

アソアライナーの適用例

・抜歯無しで矯正可能な症例
・抜歯しても歯の根の移動が必要のない症例
・抜歯しなければならない症例だが、ワイヤー矯正による治療との併用が可能な方
・1日17時間以上、マウスピースを装着できる方

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

ここまでアソアライナー(マウスピース矯正)に関してご紹介してきました。しかし矯正はマウスピース型に複数種類、さらにはワイヤー矯正という全く違う矯正方法があります。ここからはワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いに触れながら、最適な矯正方法を見つけるヒントをお伝えしていきます。

矯正方法を大きく分けると、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。ワイヤー矯正とはブラケットと呼ばれる装置を歯に接着し、ブラケットにワイヤーを装着することでワイヤーの弾性力を歯に加えます。

  • 比較的いろいろな歯並びの患者様に適用できる
  • 治療期間を短縮できる
  • 装置が目立たない治療法もある(裏側矯正)

などが特徴としてあげることができます。

それに比べ、マウスピース矯正とは透明なマウスピースを交換しながら歯並びを整える歯列矯正方法です。

  • マウスピースは使い捨ての物もあるので清潔を保てる
  • 食事中は外せるので食べカスなどが詰まる心配がない
  • 口内炎などのお口のトラブルを軽減することができる

などが特徴としてあげることができます。

アソアライナーによる矯正で失敗する要因とは?

矯正の失敗とは

矯正の失敗として、再治療を希望される方は実はたくさんいます。

  • 自分の思っていた結果と違う
  • 治療期間が長い
  • 治療後すぐに元の不正咬合に戻ってしまった
  • 担当の歯科医師の治療が信用できない

上記の内容が主なトラブル内容です。

失敗に繋がる要因

理由としては患者さんと担当医のコミュニケーション不足が挙げられます。

大切なことは、担当の先生とよくコミュニケーションをとることです。どうしても担当の先生に信頼がおけない場合は、セカンドオピニオンを他の先生に求めることも一つの方法です。一生付き合う大事な歯を預ける先生なので、自分の納得のいく先生を見つけることがとても大切です。

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失敗しない為の4ヶ条

高額かつ治療期間の長い歯科矯正において、失敗は絶対にしたくないものです。アソアライナーで失敗しないための4ヶ条をご紹介します。

1.装着時間を守る

マウスピースの種類や患者個人の歯の状態によっても、マウスピースの装着時間は異なります。装着時間の目安として20時間程度を推奨されることが多いですが、ご自身の歯の状態や痛み、生活習慣に合わせ、医師に相談しながら決めていきましょう。

2.口腔状態をキレイなまま保つ

マウスピースの手入れを怠ると汚れが停滞し、口腔内は細菌が繁殖しやすくなります。そのため虫歯や歯周病にかかるリスクが高くなります。

もし虫歯や歯周病になってしまった場合、矯正治療よりも虫歯や歯周病治療を優先して行うことになってしまうため、矯正治療が理想通りに進まなくなってしまう可能性があります。

起床後や就寝前・食後の歯磨きはしっかり行い、マウスピースの清潔を保つために下記を習慣付けましょう。

水洗いする

柔らかい歯ブラシを使って、マウスピースを清掃しましょう。研磨剤入りの歯磨き粉を使って磨いてしまうと、マウスピースが傷ついてしまう可能性があるので、その点はご注意ください。

市販の洗浄剤を使う

マウスピースの洗浄剤は、ドラックストアや歯科医院で販売されています。つけ置きタイプの洗浄剤や泡タイプの洗浄剤があるので、週に一回くらい洗浄すると清潔感を保てます。

超音波洗浄機を使う

一般の家庭にはありませんが、歯科医院には医療用超音波洗浄機を設置していることがあります。診療の際に、マウスピース洗浄の相談をしてみましょう。

3.受診日には必ず受診する

多くの人が一番経験があるのが、定期的に通院できないことかもしれません。生活やお仕事の都合で、受診を先延ばしにしてしまうこともあるかもしれませんが、それこそが落とし穴になってしまうことがあります。

治療に専念するためにも、担当の先生ときちんとスケジュールを立てた上で、マウスピースを時間通り装着することが、治療への近道です。

4.適した治療なのかしっかり相談する

アソアライナーで治療できる症例の範囲は限られています。アソアライナーは目立たないため、矯正中の外見を気にされる方には理想的な治療法です。しかし、元々大きな歯の移動などの治療には適していないため、ご自身の歯並びを治す治療法がアソアライナーが本当に最善なのかどうかを担当歯科医師にしっかり相談し、完成までのシミュレーションの説明を受けた上で納得して治療を開始するようにしましょう。

アソアライナーに限らずマウスピース矯正は管理がとても大切

マウスピースが傷んでいたり、破損していたりすると矯正治療に影響が出てしまいます。マウスピースの管理は、ご自身が徹底して管理していきましょう。

下記の方法にしたがって、正しくマウスピースの管理をしてください。

洗浄したあとはきちんと乾燥させる

マウスピースを濡れたままにしておくと、菌が繁殖しやすくなり、口腔トラブルに繋がる原因になります。自然乾燥させた上で、専用のケースにしまいましょう。

専用ケースに保管しておく

専用ケースに保存しておくと、破損や変形、紛失のリスクを防ぐことができます。また小さいお子様がいらっしゃるご家庭や、ペットなどを買っている方は、間違って口に入れてしまう可能性もあるため、そのリスクをケアしておく必要があります。

涼しい場所で保管する

マウスピースは熱に弱いものが多いです。部活動やクラブ活動で、屋外にいる時間が長い方などはバックに入れてしまったまま、マウスピースが柔らかくなってしまうという方もいらっしゃいます。できるだけ涼しい場所で保管するようにしましょう。

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