インビザラインはマウスピース型の矯正装置として近年人気の治療方法です。
マウスピース矯正は、ワイヤーやブラケットを歯に装着するワイヤー矯正に比べて目立たないことが特徴です。
この記事では、インビザラインでの治療を検討しているが、痛くないか不安を感じている方へ、痛みの原因や適切な対処法をご紹介します。
目次
インビザラインは痛すぎる?
矯正には歯を動かす痛みや、装置が頬や唇に当たる痛みがありますが、装置の種類や対処の仕方によって痛みを感じにくくすることが可能です。
インビザラインはワイヤー矯正と比べて痛みが少ない
ワイヤー矯正に使用する主な矯正装置は、金属やセラミック、プラスチックなどでできた四角いブラケットと金属のワイヤーです。
ワイヤー矯正に用いる装置は形が複雑なため、頬や唇に装置が当たる、あるいは、ワイヤーが飛び出るなどの原因で口内炎ができることがあります
また、月に1回ワイヤーの調整のために通院し、歯を移動させています。装置が口内であたる痛みに加えて、歯の移動に伴う炎症反応を痛みとして感じることがあります。
一方、インビザラインはマウスピース矯正であるため、透明で表面が滑らかなマウスピース(アライナー)を使って治療を進めます。そのため、ワイヤー矯正に比べて装置が唇や頬に当たりにくくなっています。
また、マウスピース(アライナー)1枚が歯を動かすことのできる量は最大0.25mmに制限されており、移動に伴う痛みを感じることも少ない傾向にあります。
歯が動く痛みや装置による痛みはゼロではない
身体のメカニズムにより、歯が動くときには必ず痛みを伴います。したがって、痛みをゼロにすることはできません。
逆に言えば、歯が痛いということは歯が動いている証拠であり、歯並びが綺麗になる前兆として前向きに捉えると良いでしょう。
ただし、装置トラブルがまったく無いわけではなく、まれにアライナーの縁が浮く、食事のときにアタッチメントが当たるなどのトラブルが起こる場合があります。
インビザラインが痛いと感じるのはどんなとき?
歯が動く痛みの感じ方は人それぞれで、食事中の歯の痛みや、ジーンと響くような感覚や痛痒さ、歯をずっと押されている圧迫感などが痛みとして現れることがあります。
歯が動くとき
歯は、骨に囲まれているため少しの力が一時的に加わっただけでは動きません。
マウスピース(アライナー)で歯に持続的な力を加えると、歯が骨に押し付けられて歯と骨の間にある歯根膜が変形し、それによって骨が徐々に変形していくことで、歯が移動していきます。
歯が動くときに必ず痛み物質が分泌されるため、矯正器具装着中の方のほとんどが痛みを感じます。
歯の動き始めが一番痛くなりやすく、新しい装置を付けてから3〜6時間で痛み始め、3日ほどで痛みが落ち着きます。
痛みの感じ方は、個人差や矯正器具によって異なり、インビザラインのようなマウスピース矯正は歯全体に緩やかな力をかけるため2〜3日違和感がある程度で、比較的痛みを感じにくい傾向があります。
食事などで歯を噛み合わせたとき
歯が動く痛みを感じている間は、食べ物を食べることや歯を噛み合わせることが刺激となって痛みが生じることがありますが、マウスピースを変えてから1週間ほどで、噛んだときの痛みも感じなくなります。
アライナーの着脱のとき
マウスピース(アライナー)は、歯が移動した後の形に合わせて作られているため、新しいマウスピース(アライナー)を装置するときに締めつけるような感覚があります。
また、インビザラインは、アタッチメントという歯の動きをサポートする小さな突起を歯に着けて治療を行います。
アタッチメントは、歯と同じ色のレジンという歯科用の樹脂を使用するため目立ちにくく、アタッチメントを歯に着けただけで痛むことはありません。
しかし、マウスピース(アライナー)着脱時にアタッチメントが引っ掛かり、一時的に歯の痛みを強く感じたり、スムーズに外せないことで指や爪に力がかかって痛くなったりすることがあります。
アライナーの縁が当たるとき
インビザラインはマウスピース(アライナー)を装着して治療を行うため、装置の表面はなめらかで、口内炎はできにくい治療方法です。
ただし、舌や歯茎にマウスピース(アライナー)の縁が当たって痛むことがあります。
縁があたることによる痛みは、マウスピース(アライナー)の変形や不適合によって、辺縁が歯から浮いていることや製造段階で縁の研磨が不十分なことが原因として挙げられるため、歯科医師に相談しましょう。
アタッチメントが当たるとき
マウスピース(アライナー)を外して食事をする際に、頬にアタッチメントが引っ掛かって口内炎ができることがあります。アタッチメントは、角を丸めることもできるため、歯科医師に相談してみましょう。
アライナーの装着時間が足りないとき
マウスピース(アライナー)の装着時間は、1日20〜22時間と決められており、使用していない時間が長くなると、マウスピース(アライナー)装着の度に歯が動く痛みが出ます。
装着時間を守らないと、マウスピース(アライナー)が合わなくなるアンフィットの原因にもなり、計画通りに歯が動かず治療期間の延長や追加費用が掛かることがあります。
ゴム掛けをするとき
顎の位置や噛み合わせを整えるために、顎間ゴムという小さな輪ゴムを使用することがあります。ゴムは引っ張る力が強いため、装着の際には歯が動く痛みを強く感じることがあります。
インビザラインが痛すぎるときの対処法
矯正治療は患者さんの協力が不可欠で時間も年単位で掛かるため、痛みを我慢し続けるとモチベーションが下がり良い結果が得られない原因となります。
痛みが出たら我慢せず、原因を正しく判別して対処することが大切です。
鎮痛剤を服用する
マウスピース(アライナー)の交換やゴム掛けによって歯が動く痛みがある場合には、鎮痛剤の服用が有効です。
鎮痛剤は、歯科医院で処方してもらう、あるいは市販されているものを購入することが一般的です。
ただし、鎮痛剤の炎症を抑える働きは、歯の動きを鈍くする可能性もあるため、安易に服用するのは避け、我慢できないと感じたときのみ使用することを推奨します。
また、マウスピース(アライナー)を交換してすぐは痛みが出やすいため、痛みが心配な方は、交換日に予定を入れず、安静にできるようにしておくと良いでしょう。
食べ物は柔らかくて噛む力をあまり使わないものを選ぶ
硬い食べ物は噛んだときに歯に刺激が伝わり痛みが出やすいため、噛んだときの刺激が少ないおかゆやスープなど、柔らかくて噛む力をあまり使わないものを食べるようにしましょう。柔らかさの目安は、指で潰せる程度です。
【歯に刺激の少ない料理】
- スクランブルエッグやオムレツなどの卵料理
- 冷奴や麻婆豆腐などの豆腐料理
- 少し長めに茹でて柔らかくした麺料理
- 野菜や魚などの煮物
- 肉料理ならひき肉を使用したハンバーグなど
歯科用ワックスやヤスリを使用する
アライナーを外したときにアタッチメントが当たる、アライナーの縁が舌や頬に当たるなどによって痛みを感じる場合には、矯正用のワックスやヤスリを使用して対処できます。
インビザラインの場合は、アタッチメントが当たるところに口内炎ができても、上から滑らかな素材でできたマウスピースをはめるため、治りは早い傾向にあります、しかし、それでもアタッチメントが当たる場合には、歯科医師に相談することが大切です。
通常、口内炎の痛みのピークは3〜4日で、1週間ほど経てば自然に治りますが、同じところに装置が当たり続けるとなかなか治りません。
【矯正用ワックスを着ける】
食事をしているときにアタッチメントが頬や唇に当たる場合は、歯科医院でもらえる粘土状の矯正用ワックスを使ってカバーをする方法があります。
歯科用ワックスは、飲み込んで身体に害は無く、着脱も自分でできます。しかし、マウスピース(アライナー)をはめるときはアンフィットが起こらないように歯科用ワックスを外すことを心がけましょう。
通常は、マウスピース(アライナー)を装着してアタッチメントが覆われると、突起の鋭さが軽減し痛みは治まります。
【アライナーの縁をヤスリで磨く】
アライナーの縁が舌や頬に当たって痛いときは、縁が変形しない範囲でヤスリがけを行うと痛みが軽減します。
ただし、ヤスリをかけ過ぎると、装置が変形して歯が正しく動かない原因になるため、不安な方は歯科医師に相談しましょう。
取り外し方のコツを知る
慣れないうちはアライナーの取り外しがスムーズにできず、歯に必要以上に力がかかったり、指や爪が痛くなったりすることがあります。
アタッチメントが着いている位置によって、指や爪だけで外すのが難しい場合には、アライナーリムーバーというフックを使用すると良いでしょう。
【アライナーを取り外すコツ】
- できるだけ奥歯のアライナーに指や爪、アライナーリムーバーを引っ掛けて浮かせます。上顎は内側、下顎は外側に引っ掛けると外れやすくなります。
- 左右それぞれの奥歯の噛む面にアライナーが乗るくらい浮かせたら、奥歯のアライナーを両手で持って左右同時に持ち上げて取り外します。
- 片側から剥ぎ取るようにするとアライナーが変形したり割れたりするので注意しましょう。
歯科医師に相談する
痛みの原因はさまざまあり、感じ方にも個人差や体調、心理状態に左右されます。
患者様それぞれの状態に応じて歯科医師が原因を見定めて対処をしてくれるため、我慢せず相談してみましょう。
また、何か自分なりの対処を行った場合には、次の矯正受診時にその旨を必ず歯科医師に伝えましょう。その対処が正しかったかどうか、より効果的な対処法について、歯科医師と相談することが大切です。
マウスピース矯正のおすすめ7ブランドを徹底比較!メリット・デメリットや選び方を解説
月々3,600円(税別)からから始められるマウスピース矯正「hanaravi(ハナラビ)」
マウスピース矯正「hanaravi(ハナラビ)」は、月々3,600円(税別)から始めることができます。
インビザラインとの大きな違いとして、通院をする必要がない点があります。
インビザラインの治療は決まった頻度で診療する場合が多いですが、hanaravi(ハナラビ)では、基本的には通院する必要はありません。そのため、忙しいけど歯並びをよくしたいという方におすすめです。
また、hanaravi(ハナラビ)は24時間LINEで歯科医師に質問をすることができるため、「次回の通院時まで相談できない」「病院が空いている時間に合わせて連絡しないといけない」といった手間を省くことができます。
他にも、hanaravi(ハナラビ)には以下のような特徴があります。
hanaravi(ハナラビ)の特徴
- 月額3,600円(税別)、総額30万円(税別)の低コスト
- 最短3カ月で完了
- マウスピースが自宅に届くので通院不要
- 矯正中の悩みや疑問をいつでもLINEで相談できるオンラインサポートが充実
- 矯正しながらホワイトニングできる
hanaraviの提携クリニックでは、マウスピース矯正に限らず、歯科矯正全般についてご相談が可能です。
hanaravi(ハナラビ)に興味を持った方だけでなく、ワイヤー矯正も含めて痛みについて聞いてみたいといった方は、是非一度無料相談にお越しください。