「受け口(うけくち)」という言葉を聞いたことがありますか?
上下の歯を噛み合わせたときに、下の歯が上の歯よりも前に出てしまう状態を「受け口」または「反対咬合(はんたいこうごう)」などと呼びます。
今回は、軽度の「受け口」の治療方法について解説します。
目次
1.軽度の受け口ってどんな状態?セルフチェックで今すぐ確認!
軽度の受け口とは、上下の前歯が一部だけ逆になっている、あるいはわずかに下の歯が出ている状態のこと。
これとは逆に、上の歯よりも下の歯が前に出てしまう状態を、受け口や反対咬合(はんたいこうごう)などと呼びます。
口を閉じた状態で横から見た時に、下顎が上顎よりも前に出ているのが特徴です。
小児の場合は2歳頃までに50%ほどが自然治癒するといわれていますが、3歳以上になっても受け口が治っていない場合は治療が必要です。
また大人の場合は自然治癒することはないので、治療する必要があります。
以下の項目に当てはまる方は、軽度の受け口の可能性があります。
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上下前歯を噛み合わせた時に、下の歯だけが少し見える
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横顔を見た時に、顎先が少しだけ出ているように感じる
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発音しづらいと感じる時がある
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食べ物を噛み砕く時に、奥歯ばかりを使っている気がする
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
2. 受け口になる原因
受け口になる原因は主に以下の2つです。
(1)遺伝
受け口の原因は遺伝の要素もあります。
アイスランドの研究では、6歳児における不正咬合の有病率が、両親に不正咬合がある場合に有意に高くなることが報告されています。
(参考:Prevalence of malocclusion in 6-year-old Icelandic children)
つまり、両親が受け口の場合はその子どもも受け口になる可能性が高いということです。
(2)幼少期の癖や習慣
子供の頃の下顎を突き出すような癖が原因で下の歯が出る噛み合わせになってしまうなど、子どもの頃の癖や習慣が受け口の原因になることも少なくありません。
幼少期に気付くことがほとんどですが、「もう少し大きくなってからでも大丈夫」と様子見をしていたり、周囲の人に「自然に治る」と言われているうちに矯正のタイミングを逃したまま大人になってしまった…。
そのような人も多いのが事実です。
特に昔の日本では矯正が今ほど一般的ではなかったため、受け口を治さずに大人になっている人は多いでしょう。
3. 受け口の主な治療法
受け口を改善するには、以下の方法があります。
受け口の程度や口腔内の状況により、治療方法は変わります。
(1)マウスピース矯正
マウスピース矯正は、形が少しずつ異なる透明のマウスピースを一定期間ごとに交換していくことで歯並びを矯正する方法です。
マウスピース矯正は受け口の治療には不向きといわれてきました。
しかし、マウスピース矯正での症例も増え、マウスピース矯正でも十分受け口の矯正に効果があることがわかっています。
(2)表側矯正(ワイヤー矯正)
歯科矯正と聞いて多くの人がイメージするのがワイヤー矯正ではないでしょうか。
歯にワイヤーをかけて行う矯正法で、これまでも行われてきている方法です。
ワイヤーは常時付けたままで、取り外すことはできませんが、適用範囲が広く、重度の受け口にも対応できます。
(3)裏側矯正(ワイヤー矯正)
歯の裏側にワイヤーをかける裏側矯正という方法もあります。
この方法では、歯の表面は通常通りのため、一見矯正をしていることはわかりません。
裏側矯正では、歯の裏側にワイヤーをかけるため、舌が当たってしまうというデメリットがあります。
そのため、舌の先にワイヤーが刺さる痛みがあったり、発音しづらくなったりすることがあります。
4.放置するとどうなる?軽度の受け口のリスク
軽度の受け口は、見た目に大きな影響がないため、放置してしまう方も少なくありません。
しかし、軽度の受け口を放置すると…
このように、様々なリスクを招く可能性があります。
(1)顎関節症のリスクが高まる
軽度の受け口でも、顎の関節や筋肉に負担がかかり、顎関節症を引き起こすリスクがあります。
顎関節症は、口が開きにくくなったり、顎を動かすと痛みが出たりする症状が現れます。
(2)歯周病になりやすくなる
噛み合わせが悪いと、特定の歯に負担が集中し、歯周病のリスクが高まります。
歯周病は、歯茎の炎症や歯槽骨の吸収を引き起こし、最終的には歯を失う可能性もある病気です。
(3)噛み合わせが悪くなり、消化不良を起こしやすくなる
軽度の受け口でも、噛み合わせが悪くなることで食べ物を十分に噛み砕けず、消化不良の原因になることがあります。
消化不良は、胃もたれや腹痛、便秘などの症状を引き起こします。
(4)発音が不明瞭になることがある
歯並びは、発音にも影響を与えます。軽度の受け口の場合でも、サ行やタ行などの発音が不明瞭になることがあります。
(5)口元へのコンプレックスから、自分に自信が持てなくなる
軽度の受け口でも、口元がコンプレックスとなり、自分に自信が持てなくなることがあります。
笑顔に自信が持てなかったり、人前で話すことをためらったりするようになるケースも考えられます。
リスクを最低限に抑えるために、患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。
5. 軽度の受け口の治療の流れ
軽度の受け口の治療の流れは以下の通りです。
(1)カウンセリング
歯科医院で歯科医師によるカウンセリングを受けます。
この際、費用や治療期間の目安を伝えられます。
(2)精密検査
お口の状態を詳しく把握するため、レントゲン撮影や歯型採取などの精密検査を行います。
それを元に、歯科医師が治療計画を作成します。
(3)治療計画の作成
精密検査の結果に基づいて歯科医師が最適な治療計画を作成し、提案します。
(4)治療開始
治療計画ができたら、いよいよ治療開始です。
マウスピース矯正の場合は作成したマウスピースを自分で装着します。
1日20時間以上の装着を目安に、約2週間ごとに新しいマウスピースに交換していきます。
ワイヤー矯正の場合は、歯科医院で歯科医師がワイヤーとブラケットを装着します。
2週間に1回程度、ワイヤーの調整のために通院します。
(5)経過観察
治療の進捗を確認するため、月に1回程度の定期検診を受けます。
通常は通院が必要ですが、忙しくて通う暇がない人は、hanaraviのマウスピース矯正がおすすめです。
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初診による対面診断のあとは、最低限の通院で矯正を行っていただけます。
(6)治療完了・保定期間
治療計画に基づいて、歯並びが改善したら治療完了となります。
その後は歯並びが元に戻らないために保定する保定期間に入ります。
保定期間は1~2年程度で、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。
リテーナーについて知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
矯正治療後に使う「リテーナー」とは?目的や注意点などについて解説
6. 軽度の受け口の治療ならマウスピース矯正のhanaravi(ハナラビ)
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