マウスピース矯正にはいくつか種類があり、適応症例や使用しているソフトウエアやシステム、生産地などがそれぞれに異なります。
アソアライナーは日本の企業が提供しているためマウスピースの作成と配送が素早く、日本人の口元の特徴をよく理解しているという点で安心感のあるメーカーですので、具体的なメリットやデメリット、治療の流れなどをまとめて解説いたします。
目次
アソアライナーは日本の歯科技工所が手掛けるマウスピース矯正
(引用元:https://aso-inter.co.jp/asoaligner/)
歯並びを整えるには、歯の表や裏に金属やプラスチック、セラミックなどでできたブラケットやワイヤーを着けるワイヤー矯正と、透明なマウスピースを1〜2週間ごとに交換して歯を動かすマウスピース矯正があります。
アソアライナーは国内15,000件、世界65カ国に流通する矯正専門の歯科技工所アソインターナショナルジャパンが提供するマウスピース矯正です。
奥歯の噛み合わせに問題が無く、前歯のみの歯並びを整える場合や、以前の矯正治療後の後戻りに対してなどに特化した矯正方法で、アソアライナーシステムを導入している歯科医院で治療が受けられます。
アソアライナーのメリット
マウスピース矯正に共通する目立たない、痛みが少ないなどのメリットのほかに、日本企業のアソアライナー独自のメリットがあります。
治療開始までの時間がマウスピースメーカーの中で最短
日本で専門の歯科技工士が作成するため発注から約10日でマウスピースが完成、海外製のマウスピースメーカーと比べて治療開始までの時間を約1/3に短縮できます。
矯正中の虫歯治療にも対応できる
1回の型取りですべてのマウスピースを作成する場合はマウスピースが使えなくなるため虫歯治療を優先的に行えないことがありますが、アソアライナーは一定期間ごとに型取りをしてその都度新しいマウスピースを作成するので、矯正期間中でも虫歯治療を優先して行えます。
透明で目立ちにくい装置
ワイヤー矯正のように歯に目立つ装置やマウスピース矯正でよく用いられるアタッチメントを着けないので、矯正治療中であることをほとんど気づかれません。
アタッチメントはマウスピース矯正において歯の移動をサポートするために着ける歯と同じ色のレジンでできた米粒大の突起で、レジンの縁から食べ物や飲み物の色が着いて目立ってくることがありますが、アソアライナーならアタッチメントを着けないのでより治療中の見た目が綺麗です。
自分で取り外しができて衛生的
食事や歯磨きの際に自分で取り外せるので違和感や食事をするときのストレスが少なく、フロスを併用した歯磨きができ、マウスピースもまめに洗えるので清潔に保ちやすいです。
痛みが少ない
アソアライナーは厚みの違う3種類のマウスピースを使って歯に掛ける力をコントロールできるので、ワイヤー矯正と比べて痛みの少ない矯正治療が可能です。
アソアライナーのデメリット
自己管理の徹底が必要
食事や歯磨きの際に自由に取り外しができる代わりに、指示された1日の装着時間やマウスピースの交換スケジュールを守るなど、自己管理を徹底しないと予定通りに歯が動きません。
適応できない症例がある
歯並びが悪い原因は上下顎の骨の大きさのバランスや位置に問題がある骨格性のものと歯が生える位置に大きく問題があるものに分けられ、マウスピース矯正のメーカーによって症例の適応範囲が異なります。
アソアライナーは上下顎の噛み合わせに問題があるものやアタッチメントの装着が必要なマウスピース矯正、抜歯が必要な症例には適応できません。
型取りと通院の回数が多い
通院は1カ月に1回が原則で、次のステップのマウスピースを作成するために毎回型取りを行います。
型取りは大きなトレーと粘土を用いる方法と口腔内スキャナーでデジタルスキャンする方法があり、型取りをこまめに行う代わりに矯正治療中の虫歯に対応できるメリットがありますが、嘔吐反射が起こりやすい方には型取りの負担が増えることが懸念されます。
アソアライナーの治療期間と費用
矯正は自由診療のため歯科医院によって費用が異なり、治療期間も症例によりばらつきがあります。
治療期間
アソアライナーは前歯に限局した乱れや4mm以下のすきっ歯などの軽度な症例に特化しており、部分矯正の部類に入ります。
全体矯正が平均2〜3年掛かるのに対して、アソアライナーは上下顎どちらかの矯正で約3~10カ月、上下顎で約4~18カ月と比較的短期間で矯正が完了します。
アソアライナーの費用
調整料やマウスピースの発注に掛かる費用がすべて含まれるトータルフィー制と、通院の度に調整料やマウスピース発注の費用が掛かるシステムがあり、症例によっては全体矯正と同じくらいの費用が掛かることがあります。
また、歯科医院によって治療前のレントゲン撮影や口腔内診査に精密検査費用として15,000〜40,000円ほど掛かる場合があり、基本的に矯正費用とは別料金となります。
【トータルフィー制の一例】
上下顎どちらかの治療で約28〜40万円、上下顎で約47〜70万円で、必要なマウスピースの枚数に応じて変動しますが、調整料は掛かりません。
トータルフィー制の場合でも、計画どおりに治療が進まずにマウスピースの追加発注が必要になったときに追加費用が掛かることがあるので、事前によく確認しましょう。
【マウスピース発注の度に費用が掛かる場合の一例】
マウスピースの発注1回につき約3万円で、上の前歯のすきっ歯を治すのに7枚マウスピースが必要な場合は3万円×7枚=21万円、上下の前歯の乱れを治すのに15枚マウスピースが必要な場合は3万円×15枚×2(上下顎)=90万円となります。
別途基本料金が設定されていたり調整料が上乗せされたりすることがあるため、契約の際に費用の見通しがクリアになっているかよく確認しましょう。
マウスピース矯正のおすすめ7ブランドを徹底比較!メリット・デメリットや選び方を解説アソアライナー治療の流れ
1.カウンセリングと資料採得
問診、マウスピース作成のための型取りやレントゲン、口腔内写真撮影、口腔内検査を行い、虫歯や歯周病などの問題があれば矯正前に優先的に治療します。
2.契約説明
アソアライナーでの治療が可能か、どのくらいの期間と費用が掛かるかなど、診断結果の説明を受けて確認し、納得・同意できれば契約成立です。
3.マウスピースの装着
契約が決まったらアソインターナショナルジャパンにマウスピースの作成を依頼して、約10日後に矯正開始となります。
通院は原則1カ月に1〜2回で、マウスピースは1日17時間以上、指示された装着スケジュールに従って装着します。
アソアライナーは基本的にマウスピースの厚さが0.5mmのソフトタイプと0.6mmのミディアムタイプを7〜10日ずつ、0.8mmのハードタイプを10〜14日装着して約1カ月ワンクールで歯を動かしますが、歯の動き方や歯科医師の判断によって多少異なります。
通院の際にマウスピースの適合を確認して次のマウスピースを作成するための型取りを行い、綺麗な歯並びになるまで繰り返します。
4.治療完了
綺麗な歯並びを保つための保定用のアソアライナーを作成し、歯科医師の指示に従って使用します。
装着時間やパターンは口の状態や歯科医師の指示により異なり、24時間の装着から就寝時のみに減らしていくなどさまざまです。
5.定期検診
必要に応じて定期検診で歯並びの状態をチェックします。
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