歯並びのなかでも、特に人の目につきやすい場所が「前歯」です。
矯正治療でも、「前歯のすきっ歯だけ治したい」「出っ歯だけ矯正したい」というご相談を多くいただきます。
そんな方々におすすめしているのが、前歯だけを矯正する「部分矯正」です。
この記事では、部分矯正のメリット・デメリット、費用などについて解説します。
あなたの症例におすすめの矯正方法をご確認いただけます!詳しくは下記よりLINEにご登録ください!
目次
1. 前歯だけ矯正できる部分矯正の特徴とメリット・デメリット
部分矯正とは、前歯だけ・一本だけなど一部の歯列のみ治療する矯正方法のことです。 その特徴やメリット・デメリットについて解説します。
(1)全体矯正との違い(費用、対応症例、治療期間の目安)
全体矯正よりもリーズナブル、短期間で治療できるなどのメリットがあります。
部分矯正は、「気になる部分だけ治したい」という方に向いている治療法と言えるでしょう。
部分矯正と全体矯正の大まかな違いを一覧にまとめました。
(2)部分矯正のメリット
前歯だけを矯正するといった部分矯正のメリットは、大きく3つあります。
まず1点目は、矯正期間を短くできること。
全体矯正よりも小さい範囲の歯を動かすだけですので、歯並びの状態によっては数ヵ月など短期間で治療を完了できることもあります。
2点目は、治療費用を抑えやすいこと。
治療範囲が少ない部分矯正は、費用相場が10万〜70万円とされています。
全体矯正の場合、場合によっては100万円以上の非常がかかることも。
費用面での負担を大きく軽減できるのが、部分矯正の魅力のひとつです。
3点目は、見た目の変化を感じやすいこと。
前歯という、人の目につきやすい部分を矯正するため、短期間の治療でありながら見た目の変化をとても感じやすいです。
特に、出っ歯やすきっ歯がコンプレックスだという方の場合、部分矯正で見た目に自信がつきます。
結果、人前で話すことや笑うことが楽しくなるといったメリットがあります。
(3)部分矯正のデメリット
部分矯正は万能な治療方法というわけではなく、いくつかのデメリット・注意点があります。
1点目のデメリットは、全体矯正と比較して対応できる症例が少ないこと。
この後にも紹介しますが、部分矯正は比較的軽度な症例に対応しています。
それ以外の、歯全体を大きく動かさなくてはならない、手術が必要といった症例の場合、部分矯正は対応できません。
患者様が部分矯正を希望しても、症例によっては全体矯正が必要なケースもあります。
まずは歯科医院を受診して、ご自身の歯並びをチェックする必要があるでしょう。
部分矯正では難しい症例の一例もこの後紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
2点目のデメリットは、噛み合わせの改善は難しいこと。
部分矯正は前歯など一部の歯並びの改善によって、見た目の変化を目的とした治療です。
そのため、部分矯正を行っても歯全体の噛み合わせのトラブルを改善することは難しいとされています。
(4)前歯だけの部分矯正に向いている人・向いていない人
部分矯正の特徴やメリット・デメリットから総合して、部分矯正に向いている人・向いていない人は次のように整理できます。
【部分矯正が向いてる人】
- 気になる部分だけ治療したい人
- リーズナブルな料金で治療したい人
- 短期間で治療したい人
【全体矯正が向いてる人】
- 嚙み合わせまで治療したい人
- 抜歯が必要になるなど、大きく歯を動かす人
2. 部分矯正に向いている症例
部分矯正に向いてるのは、主に以下の6症例です。
- 軽度の乱杭歯・叢生(歯列が少しガタガタしている状態)
- 軽度の出っ歯
- 歯と歯の間に隙間ができている空隙歯列(すきっ歯)
- 一部だけ傾いたり捻れて生えている状態
- 前歯の開咬(オープンバイト)
- 過去に矯正した歯の後戻り
その他の症例でも、歯科医師の判断によっては部分矯正が可能な場合もあります。判断が難しい場合は歯科医師に相談してみましょう。
(1)軽度のにガタついた歯並び
歯が重なり合い凸凹になっている歯並びの状態を、乱杭歯(らんぐば)や叢生(そうせい)と呼びます。
日本人によく見かける八重歯も、乱杭歯・叢生の一種です。
歯並びが軽くガタついている程度であれば、部分矯正の適応になる可能性は高いです。
具体的には、次のようなケースが挙げられます。
- 前歯数本だけ前に出ている
- 前歯数本だけ後ろに倒れている
- 前歯数本すこし捻じれて生えている
- 前歯がすこし重なっている
- 軽く凸凹のある歯並び
(2)軽度の出っ歯
出っ歯は歯並びの不良でも特に多い症例のひとつです。軽い出っ歯は、部分矯正の適応症例として知られています。
- 前歯の傾斜の治療だけで改善できる
- 奥歯を動かす必要がない
- 骨格に問題がない
以上の3点に当てはまる場合は、部分矯正のみで治療できる可能性が高いとされています。
軽度の出っ歯の基準・治し方は?費用感や自力で治す方法についても解説
(3)すきっ歯
すきっ歯のように、歯と歯の間に隙間ができている歯並びの状態を「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼びます。
すきっ歯もまた、部分矯正の代表的な対応症例のひとつであり、多くの場合、前歯のみの部分矯正で改善できます。
ただし、歯と歯の隙間が大きすぎる場合は全体矯正で奥歯まで動かす必要があります。
(4)前歯の開咬(オープンバイト)
上下の前歯の間にすき間ができている歯並びを、「開咬(かいこう)」あるいは「オープンバイト」と呼びます。
開咬の場合も、部分矯正の適用になる可能性が高いです。
- 前歯のみの開咬
- 骨格に問題がない
- 開咬以外に大きな問題がない
上記のような場合は部分矯正が向いているので、一度歯科医院で見積もりを出してもらうと良いでしょう。
開咬は原理上、マウスピース矯正が非常に得意とする症例です。ぜひhanaravi(ハナラビ)の無料相談にお問い合わせください。
(5)一部だけ傾いたり捻れて生えている状態
一本だけ傾いている、捻じれているなどの場合も、部分矯正で治療できる可能性が高いです。
- 前歯1本、または数本だけ前に出ている
- 前歯1本、または数本だけ後ろに倒れている
- 前歯1本、または数本捻じれて生えている
このような場合は部分矯正で改善できるでしょう。
(6)過去に矯正した歯の後戻り
矯正後に後戻りしてしまった歯は、部分矯正で治療できる可能性が高いです。
後戻りを放置すると、せっかくキレイにした歯並びが再度悪化してしまいます。
矯正治療後に歯並びが戻りつつあるという方は、早めにhanaravi(ハナラビ)へご相談ください。
関連記事:矯正治療後に使う「リテーナー」とは?目的や注意点などについて解説
3. 部分矯正が向いていない・できない症例
部分矯正は、以下のような症例が見られる患者様にはおすすめできません。
- 抜歯が必要な症例
- 重度の不正咬合
- 骨格に問題がある不正咬合
(1)抜歯が必要な症例
抜歯が必要な症例の場合、部分矯正の適応範囲を超えて治療しなければならないケースが多いため、部分矯正には向きません。
- 歯を並べるスペースがない
- 歯の重なりが大きい
このような場合は、全体矯正が必要です。
(2)重度の不正咬合
重度の不正咬合の場合も部分矯正の適応ではありません。
不正咬合とは…歯並びや噛み合わせの状態が良くない状態の総称。 歯の位置や歯列弓、上下の噛み合わせなどから起こり、放置すると日常生活に支障が出る場合がある。 “歯並びや咬み合わせの状態が良くないこと”で、正常咬合でないものです。(出典:不正咬合|e-ヘルスネット)
以下のような場合は、部分矯正の適応にならないと考えておきましょう。
-
- 大きく歯を動かす必要のある歯並び
- 奥歯の噛み合わせが悪い
- 歯の重なりが大きい
- 前歯だけでなく歯列全体の歯並びが悪い
(3)骨格に問題がある不正咬合
骨格に問題がある不正咬合の場合、部分矯正では治療できません。
- 顎の骨ごと前に出ている出っ歯・受け口・口ゴボ
- 骨格に問題がある正中のズレ
このような場合は、外科矯正が必要な可能性が高いでしょう。
部分矯正できない例とは?できる例・できないと言われた時の対処法も
4. 部分矯正の具体的な治療方法|期間や費用の目安
部分矯正は治療方法によって治療費や治療期間などが異なります。
具体的な方法としては、以下の3つが挙げられます。
治療方法 | 適応症例 | 治療期間 | 部分矯正の費用相場 |
マウスピース矯正 |
|
数ヶ月~2年程度 | 10~60万円 |
ワイヤー矯正(表側矯正) |
|
3ヶ月~3年程度 | 30〜110万円 |
ワイヤー矯正(裏側矯正) |
|
3ヶ月~3年程度 | 50~80万円 |
(1)マウスピース矯正
部分矯正の方法のひとつが、マウスピース矯正です。
透明で目立たないマウスピースを一定期間ごとに交換していくことで歯並びをきれいに並べることができます。
マウスピース矯正は審美性に優れており、1日約20時間の装着時間を守れば歯磨きや食事などの際は自分で取り外せます。
そのため、治療期間中も生活の質が下がりづらいという魅力があります。
従来の矯正方法よりも低コストで済む場合が多いのも、大きなメリットと言えるでしょう。
マウスピース矯正ブランドおすすめ7選。メリット・デメリットや選び方も解説します
(2)表側矯正(ワイヤー矯正)
ワイヤー矯正とは、ワイヤーとブラケットを用いて行う一般的な矯正治療です。
歯の表面にブラケットという装置を装着して、そこにワイヤーを通して歯に力をかけて動かす治療方法です。
ワイヤー矯正には、前歯の表面に装置をつける表側矯正と、裏側につける裏側矯正があります。
表側矯正の特徴は以下の通りです。
(3)裏側矯正(ワイヤー矯正)
裏側矯正は、歯の裏側にワイヤーとブラケットを装着する方法です。
矯正装置が外からは見えづらいため、見た目が気になる人におすすめです。
ただし、痛みが出やすい点や、比較的高額な点がデメリットでもあります。
5. マウスピース矯正による部分矯正の実例を写真で紹介
ここからは、hanaravi(ハナラビ)のマウスピース矯正を行った患者様の実例を参考に、部分矯正の費用や期間、治療方法について解説します。
皆さんの歯並びに近しい事例を参考に、ぜひご予算や治療期間などをチェックしてみてください。
(1)すきっ歯の治療症例(治療期間約6ヶ月・総額30万円)
このケースでは、約6カ月間、30万円程度の予算ですきっ歯をきれいに整えることができました。
症状 | 正中離開(すきっ歯) |
---|---|
費用 | ¥300,000(検査代+処置代+アライナー代+リテーナー代込み) |
期間 | 約6ヶ月 |
年齢 | 31歳 |
性別 | 男性 |
治療内容 | 11番、21番が正中から離れている為、そこを優先的にマウスピースで動かしてで埋める。 それに伴い上下顎の軽度のガタツキを治療。 |
リスク | 歯を動かすことによって歯と歯肉との間に隙間ができてしまうことがございます。この場合は歯を削る処置を行い歯同士をより密着させて隙間を無くす処置をとります。 歯を動かすことによって歯根が短くなり、治療後に歯がグラグラしてしまう事が考えられます。 先天的な要因でそのリスクが高い方にはレントゲンによる画像診断を行います。 矯正治療中に歯に大きな力が加わると稀に歯の神経が死んでしまうことがございます。矯正治療によって噛み合わせが変化し、顎関節症になってしまうリスクが考えられます。 多くの場合は経過観察を行っていく中で自然に治っていきます。 |
(2)ガタガタした歯並びの治療症例(治療期間約1年・総額45万円)
このケースでは、約1年の期間、45万円ほどの費用で治療を行い、前歯のガタツキを治すことができました。
症状 | 叢生(前歯のガタツキ) |
---|---|
費用 | ¥450,000(検査代+処置代+アライナー代+リテーナー代込み) |
期間 | 約1年 |
年齢 | 28歳 |
性別 | 女性 |
治療内容 | 主訴は11番の前突、それによる歯列弓全体に及ぶ叢生をマウスピースを用いて改善。 |
リスク | 歯を動かすことによって歯と歯肉との間に隙間ができてしまうことがございます。 この場合は歯を削る処置を行い歯同士をより密着させて隙間を無くす処置をとります。 歯を動かすことによって歯根が短くなり、治療後に歯がグラグラしてしまう事が考えられます。 先天的な要因でそのリスクが高い方にはレントゲンによる画像診断を行います。 矯正治療中に歯に大きな力が加わると稀に歯の神経が死んでしまうことがございます。矯正治療によって噛み合わせが変化し、顎関節症になってしまうリスクが考えられます。 多くの場合は経過観察を行っていく中で自然に治っていきます。 |
(3)出っ歯の治療症例(治療期間約8カ月・総額45万円)
このケースでは、約8か月間、45万円程度の予算で出っ歯を治すことができました。
症状 | 上顎前突(出っ歯) |
---|---|
費用 | ¥450,000(検査代+処置代+アライナー代+リテーナー代込み) |
期間 | 約8ヶ月 |
年齢 | 21歳 |
性別 | 女性 |
治療内容 | 11番、21番の前突をマウスピースにて舌側傾斜させて改善。 |
リスク | 歯を動かすことによって歯と歯肉との間に隙間ができてしまうことがございます。 この場合は歯を削る処置を行い歯同士をより密着させて隙間を無くす処置をとります。 歯を動かすことによって歯根が短くなり、治療後に歯がグラグラしてしまう事が考えられます。 先天的な要因でそのリスクが高い方にはレントゲンによる画像診断を行います。 矯正治療中に歯に大きな力が加わると稀に歯の神経が死んでしまうことがございます。矯正治療によって噛み合わせが変化し、顎関節症になってしまうリスクが考えられます。 多くの場合は経過観察を行っていく中で自然に治っていきます。 |
6. 部分矯正に関するよくある質問と回答
ここからは、部分矯正に関するよくある質問にお答えします。(1)部分矯正は最短何カ月で治療できるの?
部分矯正は、早い人だと3ヶ月程度で治療が完了する人もいます。
治療期間は個人差があるので一概にはいえませんが、3ヶ月~1年程度で治療できると考えておくと良いでしょう。
(2)部分矯正中は何か制限があるの?
部分矯正中の制限は基本的にありません。
ただし、ワイヤー矯正の場合は常に矯正装置が口腔内にあるため、食事や口腔ケアの妨げになることがあります。
マウスピース矯正の場合は食事や口腔ケアの際に装置を外せるため、ほとんど普段通りに過ごすことができます。
それぞれの矯正方法にはメリットやデメリット、向き不向きがあります。
最適な治療法を知りたい場合、一度矯正専門の歯科医院でカウンセリングを受けてみましょう。
(3)部分矯正は何本まで治療可能?
部分矯正の場合、一般的には上下の前歯12本(上顎6本・下顎6本)が治療範囲です。
歯科医院やサービスによって定義が異なる場合もあるので、事前にクリニックに確認しましょう。
(4)部分矯正で噛み合わせも治療できる?
部分矯正では、噛み合わせの治療まではできないことが多いです。
そのため、噛み合わせに問題がある場合は全体矯正を検討しましょう。
前歯だけを矯正したい!という人におすすめな、部分矯正の特徴やメリット・デメリット、費用などを解説しました。
部分矯正は低いコスト・短い治療期間という点が大きな魅力です。
とはいえ、すべての患者様の症例を、部分矯正で改善できるとは限りません。
部分矯正を検討している場合は、まずhanaraviの無料相談にお越しください。
月額3,600円(税別)※1から始められるマウスピース矯正のhanaravi(ハナラビ)なら、経験豊富な歯科医師がリーズナブルな価格で、理想的な歯並びのゴールまでしっかり寄り添います。
※1 年利2.5%で91回払いの場合
hanaravi(ハナラビ)の主な特徴
- 「定額制」で想定外の費用負担ナシ
- 「経験豊富な歯科医師」が担当するため、失敗も少ない
- 「矯正後のイメージを見て契約」で、予定通りの矯正を実現
- 「マウスピース矯正」で痛みも少なく、見た目も気にならない
- 「リテーナー1回無料」でアフターケアも万全
- 「LINEサポート」で通院不要
公式LINEアカウントから費用目安のチェックや無料相談の申込ができますので、まずはお気軽にご確認ください。