歯科矯正の種類大全!治療の特徴、メリット、タイプ別おすすめ矯正方法を解説

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。 https://www.med.oita-u.ac.jp/ https://www.oita-u.ac.jp/
 

「矯正治療が気になるけど、色々種類があってよく分からない」「自分にどの矯正が合っているのか知りたい」という人は多いです。

そこでこの記事では、矯正の種類ごとの特徴やメリット・デメリット、タイプ別のおすすめ矯正治療について解説します。

歯科矯正とは? 基本をおさらい

歯科矯正とは、ワイヤーやマウスピースといった矯正装置を使い、歯にじっくりと弱い力を加え、歯並びを整える治療のことです。

歯列矯正という言い方もありますが、どちらも同じ意味です。

矯正では、口元の見た目をきれいにするのと同時に、噛み合わせを改善するなど歯の機能的な問題を改善することができます

顔の他のパーツと同様に、人によって口の形は異なります。口角が上がっていたり、上の唇だけが前に出ていたりさまざまなパターンがあります。

口の形というのは、歯並びにも影響を受けます。

口元はその人の清潔感や表情に影響を与えるので、歯並びを改善すれば口の形が変わり、人に与える印象も変わることでしょう

また、噛み合わせが悪い場合は、以下のような問題が発生します。

  • 顔の筋肉のバランスが悪くなり、結果として顔が大きく見えてしまう
  • 肩こりや頭痛が起こりやすくなる
  • 顎関節症になりやすくなる
  • 食べ物をよく咀嚼できないため、胃腸に負担がかかる

歯科矯正は、口元のコンプレックスを改善するとともに、上記のような問題も解決することができます。

矯正の種類大全!方法別・範囲別に解説

矯正には、表側矯正(ワイヤー矯正)と裏側矯正(ワイヤー矯正)、マウスピース矯正という3つの代表的な種類があります。

以下では、それら3つの種類に加え、範囲別に異なる矯正の種類や、その他の種類について解説します。

方法別・矯正の種類

矯正の代表的な方法としては以下の3つがあり、以下で詳しく説明します。

治療方法 適応症例 治療期間 費用
マウスピース矯正 ・出っ歯
・すきっ歯
・受け口
・凸凹の歯並び
1〜2年 60万〜100万円

※部分矯正だと10万〜40万円
ワイヤー矯正(表側矯正) ・出っ歯
・すきっ歯
・受け口
・八重歯
・凸凹の歯並び
・歯を大きく動かす必要がある歯並び
2年程度 60万〜130万円

※部分矯正の場合は30万〜60万円
ワイヤー矯正(裏側) ・出っ歯
・すきっ歯
・受け口
・八重歯
・凸凹の歯並び
・歯を大きく動かす必要がある歯並び
およそ3年 100万〜170万円

※部分矯正の場合は40万〜70万円

表側矯正(ワイヤー矯正)

表側矯正とは、ブラケットと呼ばれる部品を歯の表面につけ、ワイヤーの力によって歯を動かす矯正の種類のことです。

最も歴史のある矯正方法であるため、医師たちの経験・知識も豊かであり、多くの矯正歯科で導入されています。

値段が安く、適応症例が幅広い一方で、矯正器具が目立つというデメリットがあるのが特徴です。

ただ最近では、目立ちにくい表側矯正の器具も登場しているので、見た目がネックになっている方も一度検討してみてください

費用の相場は60~130万円(※部分矯正の場合は30~60万円)で、矯正期間の目安は2年程度です。

表側矯正のメリット・デメリットは以下のとおりです。

表側矯正のメリット 表側矯正のデメリット
・裏側矯正より治療期間が短い
・発音に大きい問題なし
・歯磨きがしやすい
・裏側矯正より費用が安価
・見た目が目立つ
・食事中に物が引っかかる

【ワイヤー矯正についてもっと詳しく知りたい人はこの記事もチェック】
参考:ワイヤー矯正とは?種類や素材、費用、他治療との比較について解説

裏側矯正(ワイヤー矯正)

裏側矯正とは、歯の裏側(舌側)にワイヤー型の矯正装置をつけ、歯を動かしていく矯正の種類のことです。

表側矯正と比べて、医師の高い技術が必要になり、また費用も高くなってしまう点がデメリットです。

しかし、表側矯正と同様に適応症例が幅広い上に、表側矯正よりも目立たないというメリットがあります。

費用の相場は100~170万円(※部分矯正の場合は40~70万円)で、矯正期間の目安は3年程度です。

メリット・デメリットは以下のとおりです。

裏側矯正のメリット 裏側矯正のデメリット
・見た目が目立たない ・治療期間が長い
・費用が高額
・物が挟まりやすい
・発音しづらい
・喋りづらい
・口内炎ができやすい

【ワイヤー矯正についてもっと詳しく知りたい人はこの記事もチェック】

参考:ワイヤー矯正とは?種類や素材、費用、他治療との比較について解説

マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、透明なマウスピース型の矯正装置を使い、歯を動かす矯正の種類のことです。

ワイヤー矯正と比べて費用が安く、期間も短く、痛みや違和感も少ない矯正方法となります。

また、通院回数が比較的少ないというメリットもあります。

ただ、大きく歯を動かす必要がある歯並びや、噛み合わせまで含めて矯正する必要がある歯並びの場合など、マウスピース矯正では対応できない症例もあります。

費用の相場は60~100万円(※部分矯正の場合は10~40万円)で、矯正期間の目安は1~2年程度(※部分矯正なら数カ月で終わるケースもあり)です。

マウスピース矯正のメリット・デメリットは以下の表のとおりになります。

マウスピース矯正のメリット マウスピース矯正のデメリット
・矯正装置が目立たない
・装置の取り外しが自由にできる
・痛みや不快感が少ない
・適用症例が比較的少ない
・装置の装着中は飲食ができない
・矯正装置を外す・付ける自己管理能力が必要

【マウスピース矯正についてもっと詳しく知りたい人はこの記事もチェック】

参考:マウスピース矯正とは?効果やメリット、ワイヤー矯正との違いを解説

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その他の矯正方法

上記3つの矯正方法の他にも、さまざまな矯正の種類があります。

以下では、表にまとめてある4つの方法について、それぞれ詳しく解説します。

治療方法 適応症例 治療期間 費用
ハーフリンガル矯正 ・出っ歯(口ゴポ)
・すきっ歯
・受け口
・八重歯
・凸凹の歯並び
・歯を大きく動かす必要がある歯並び
2年半程度 80〜150万円

※部分矯正の場合は35〜65万円
コンビネーション矯正 ・出っ歯(口ゴポ)
・すきっ歯
・受け口
・八重歯
・凸凹の歯並び
2年程度 60〜130万円
外科矯正 ・出っ歯(口ゴポ)
・すきっ歯
・受け口
・八重歯
・凸凹の歯並び
・顎の骨格や歯周組織などに大きな問題がある
・噛み合わせに問題がある
3年以上
※症状次第では保険が適用されることがある
※手術代などが発生するため他の方法より高額になる可能性がある
インプラント矯正 ・出っ歯(口ゴポ)
・すきっ歯
・受け口
・八重歯
・凸凹の歯並び
半年〜1年 歯一本あたり2〜10万円

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正とは、上顎には表側矯正を行い、下顎には裏側矯正を行うワイヤー矯正の一種です。

裏側矯正より費用や期間を抑えられ、表側矯正より矯正中の見た目が目立たないというメリットがあり、それぞれのいいとこ取りをしたような矯正方法となります

費用の相場は80~130万円(※部分矯正の場合は30~70万円)で、矯正期間の目安は2~3年程度です。

ハーフリンガル矯正のメリット・デメリットは以下の表のとおりになります。

ハーフリンガル矯正のメリット ハーフリンガル矯正のデメリット
・表側矯正より見た目が目立たない
・表側矯正より値段が安い
・裏側矯正より治療期間が短い
・表側矯正より適用症例が少ない
・矯正装着が難しい
・下顎は歯磨きしづらい

コンビネーション矯正

コンビネーション矯正とは、マウスピース矯正とワイヤー矯正を組み合わせるなど、別々の方法を組み合わせる矯正の種類のことです。

よくある方法としては、裏側矯正(ワイヤー矯正)を一定期間行った後に、マウスピース矯正に切り替えるパターンです。

まずワイヤー矯正の歯の動かしやすさを活かして、短期間で理想的な歯並びに近づけます。

その後は治療中のストレスの少ないマウスピース矯正で歯列の整列や調整などの仕上げを行うという形になります。

見た目に影響の出づらい二つの治療方法を組み合わせているので、審美性と治療効果の両方を兼ね備えた方法であると言えます

ただ、この治療を実施してくれるクリニックが限られていることや、裏側矯正と同程度の高額な費用になることもあるというデメリットもあります。

費用の相場は80~170万円(※部分矯正の場合は40~70万円)で、矯正期間の目安は2年〜2年半程度です。

コンビネーション矯正のメリット・デメリットは以下の表のとおりになります。

コンビネーション矯正のメリット コンビネーション矯正のデメリット
・異なる矯正方法を組み合わせることで、審美性と治療効果を両立できる ・導入しているクリニックが限られている
・費用が高額になりやすい

外科矯正

外科矯正とは、外科的な手術を行う矯正治療のことで、他の矯正方法と組み合わせて行われることも多い方法です。

骨格的な問題を抱えている場合や、歯周組織に問題を抱えている場合など、を治療することが可能です。

しかし、全身麻酔での手術や数週間の入院が必要となるのでかなり負担の大きな治療であると言えます。

外科矯正のメリット 外科矯正のデメリット
・他の矯正方法では対応できない症例にも対応できる
・症状によっては保険が適応される
・手術後のダウンタイムなどが発生する
・費用が高額になる
(※保険適用してもかなり高額になる可能性がある)

インプラント矯正

インプラント矯正とは、インプラントアンカーと呼ばれるネジを顎の骨に打ち込み、矯正の固定源として用いるワイヤー矯正の一種です。

インプラント矯正は顎の骨に埋め込んだネジを固定源としているので、通常の矯正よりも歯に大きな力を加えやすく、短期間で歯を動かすことができます

また、動かしたい歯だけに直接力を加えられるので、従来よりも自由で幅広い治療が可能になっており、ガミースマイルなども治療することができます。

顎の骨にネジを埋め込むというのは大掛かりな手術のように聞こえますが、用いるネジはとても細く短いため、ほとんど痛みや出血は伴いません。

ただ、口元に違和感が生じやすかったり、ネジが目立ちやすかったりするなどのデメリットがあります。

また、歯に強い力がかかる分移動のコントロールが難しく、治療に慣れていない医師では想定通りに歯をコントロールできないこともあります。

インプラント矯正のメリット インプラント矯正のデメリット
・動かしたい歯のみを動かしやすい
・一般的なワイヤー矯正より多くの適応症例がある
・短期間ではを動かせる
・ネジが目立ってしまう
・アンカーが不安定なことがある

範囲別・矯正の種類

矯正は、範囲によっても種類が異なります。範囲別の矯正の種類には、「全体矯正」と「部分矯正」があります。

全体矯正とは、奥歯を含む歯列全体を矯正する方法のことです。また、部分矯正とは、前歯だけなど部分的な歯列を矯正する方法のことです。

ワイヤー矯正やマウスピース矯正は、それぞれ全体矯正を行う場合や、部分矯正を行う場合があります。ワイヤー矯正を例にとると、全体矯正/部分矯正の違いは以下の表のとおりになります。

全体矯正 部分矯正
特徴
【メリット】

・奥歯を含む歯列全体を矯正することが可能
・対応できる歯列が多い
・噛み合わせも整えられる
・抜歯を伴う矯正にも対応できる

【デメリット】

・矯正期間が比較的長い
・値段が比較的高い

【メリット】

・気になる部分だけ矯正できる
・矯正期間を短くできる
・値段を低く抑えられる

【デメリット】

・噛み合わせは治療できない
・奥歯は矯正できない
・噛み合わせを直すことはできない

値段 ・60〜130万円
※裏側矯正だと100〜170万円
・30〜60万円
・裏側矯正だと40〜70万円
※上記表はワイヤー矯正の場合

 

自分にあった矯正の種類とは? 比較ポイント一覧

では、自分にあった矯正の種類を判断するポイントはなんでしょうか。

特に治療法として選ばれることの多い表側矯正(ワイヤー矯正)、裏側矯正(ワイヤー矯正)、マウスピース矯正の3つに絞って、以下の表にまとめた7つの観点からそれぞれ詳しく説明します。

表側矯正 裏側矯正 マウスピース矯正
値段 60〜130万円

※部分矯正の場合は30〜60万円
100〜170万円

※部分矯正の場合は40〜70万円
60〜100万円

※部分矯正の場合は10〜40万円
対応可能な歯並び 多い 多い 比較的少ない
目立ちにくさ 目立ちやすい 目立ちにくい 目立ちにくい
痛みや違和感 比較的多い 比較的多い 比較的少ない
矯正期間 2年程度 3年程度 1〜2年
通院頻度 月に1回程度 月に1回程度 少ない

※ブランドによっては通院不要
抜歯の有無 比較的ある

※部分矯正の場合はないことが多い
比較的ある

※部分矯正の場合はないことが多い
比較的ない

※ケースによって行われることがある
矯正装置が固定式or着脱式 固定式 固定式 着脱式

値段

値段が高額な歯科矯正を検討している人にとって、方法別の値段の差は重要だと思われます。

矯正の値段でいえば、マウスピース矯正が最も安いです。

裏側矯正は値段が高いですが、上述したハーフリンガル矯正など、表側矯正と組み合わせて用いると費用が下がる傾向があります。

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※1年利2.5%で91回払いの場合

対応可能な歯並び(適応症例) 

歯科矯正では、方法によって対応可能な歯並びとそうでない歯並びがあります。

対応可能な歯並びはワイヤー矯正の方が多いです

マウスピース矯正は、歯を大きく動かす矯正などには向いていないといわれており、軽度〜中度の症例にのみ対応しています。

自身の歯が適応症例かどうかは、医師に相談して確認する必要があります。

痛みや違和感の程度 

歯科矯正は、歯に力を加えて動かすため、多少痛みや違和感が発生します。

ワイヤー矯正は比較的痛みを感じる人が多いです。しかし、痛みの感じ方には個人差があるので、違和感程度に感じる方もいるそうです。

なお、マウスピース矯正は、比較的痛みが少ないといわれています

マウスピース矯正の痛みや違和感が続くのはのおよそ36時間で、その後は治ることが多いです。

hanaraviのユーザーにアンケートを実施したところ、「ほとんど痛い期間がなかった」と回答した人は36.84%。4日以上痛みが続いた人の割合は0%でした。

hanaraviでは無料相談も実施しているので、なにか気になることがあればお気軽にご連絡ください。

期間 

歯科矯正では、歯周組織に負担をかけないため、ゆっくりと弱い力で歯を動かしていきます。

そのため、歯科矯正には長い時間を要します。歯を大きく動かす矯正になればなるほど、期間が長くかかる傾向があります。

期間の面では一般的に、ワイヤー矯正よりマウスピース矯正のほうが短いと言われています。

しかし、適用症例の差もあるため一概にそうであるとは言いづらいです。

自分の症例を知った上で医師と相談して確認することが大事です。ため、優れているといえるでしょう。

【期間についてもっと詳しく知りたい人はこの記事もチェック】

参考:矯正にかかる期間は平均どれくらい?短期間で矯正できる条件・方法を解説

通院頻度 

歯科矯正では、通院するタイプと通院しないタイプの方法があります。

ワイヤー矯正は、月に一度ぐらいのペースで定期的なワイヤー調整のために通院する必要があるのに対し、マウスピース矯正は1〜3ヶ月に1度程度の通院のみとなります。

また、マウスピース矯正は通院不要のブランドもあるため、通院頻度の面で優れているといえます。

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抜歯の有無

歯科矯正では、歯を動かすスペースを確保するため、抜歯を行うことがあります。

ワイヤー矯正の場合も、マウスピース矯正の場合も、抜歯をすることはあります
(※ただ、マウスピース矯正は抜歯したスペースを埋めるような大きな歯の移動が苦手だといわれています)

しかし、いずれの方法でも部分矯正を行う場合は抜歯を行わない傾向があります。

健康な歯を抜く抜歯を警戒する人は多いですが、あまりにも非抜歯(抜歯をしない方法)にこだわり過ぎて、矯正治療を失敗するケースもあります

抜歯が必要になるかどうかは医師が判断するため、疑問がある場合は医師とよくコミュニケーションをとり、セカンドオピニオンも含めて検討すると良いでしょう。

矯正装置が固定式/着脱式

歯科矯正における矯正装置には固定式のタイプ(矯正装置を着脱できないタイプ)と、着脱式のタイプ(矯正装置を着脱できるタイプ)があります

ワイヤー矯正は固定式で、マウスピース矯正は着脱式です。

固定式は、矯正装置の自己管理が不要になるメリットがあります。

一方、着脱式は、歯ブラシをする際や食事をする際などに自由に矯正装置を外すことができるというメリットがあります。

見た目

治療に長期間必要な歯科矯正では見た目の問題を気にする人も多いです。

やはり、表側矯正は歯の表側にワイヤーを装着するため見た目に与える影響は少なくありません。

裏側矯正は歯の裏側にワイヤーを装着するため目立ちづらく、マウスピース矯正も透明のプラスチック器具を使用するので目立ちづらいです

タイプ別・おすすめの矯正方法

矯正にはさまざまな種類があるため、まずは「自分が重視するポイント(価格の低さや適応症例の多さなど)」を決め、ある程度方法が絞られたら、方法ごとのデメリットを検討する、という選び方をおすすめします。以下では、重視するポイントごとのおすすめ矯正方法を解説します。

「矯正中の見た目重視」という人

「費用は気にしない」「矯正中の見た目重視」という希望を持つ人には、裏側矯正(ワイヤー矯正)とマウスピース矯正をおすすめします。

裏側矯正(ワイヤー矯正)は、笑った時にもワイヤーやブラケットが見えないので、見た目を重要視する人におすすめな治療方法です。また、マウスピース矯正も見た目が目立たないのでおすすめです。

裏側矯正は難しい症例も幅広く対応できますが、費用が高額になるなどのデメリットがあります。また、マウスピース矯正は適応症例が少ないですが、費用が安いなどのメリットがあります。

【マウスピース矯正についてもっと詳しく知りたい人はこの記事もチェック】

参考:マウスピース矯正とは?効果やメリット、ワイヤー矯正との違いを解説

「歯を大きく動かす必要がある」「見た目は気にしない」という人

「歯を大きく動かす必要がある」「見た目は気にしない」という人には、表側矯正(ワイヤー矯正)がおすすめです。歯を大きく動かす歯並びに適している方法のなかでは、表側矯正が最も安価なためです。

【ワイヤー矯正についてもっと詳しく知りたい人はこの記事もチェック】

参考:ワイヤー矯正とは?種類や素材、費用、他治療との比較について解説

「通院は面倒」という人

「通院は面倒」という人には、マウスピース矯正をおすすめします。マウスピース矯正のブランドによっては通院が不要としているサービスがあるためです。

ワイヤー矯正のように、月に一度などの頻繁な受診は行わなくてOKで、ご自身で決められた期間でマウスピースを交換しながら、通院をほとんどせずに進められるのがマウスピース矯正の特徴です。

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番外編・子供の矯正治療種類9つ

補足的な内容になりますが、以下では子供の矯正の方法について解説します。

子供の矯正は、大人の矯正と目的も異なります。大人の矯正は見た目や歯の機能を改善することが目的なのに対し、子供の矯正(とくに6~12歳にあたる1期治療の場合)は健全な顎の発達を促すことも目的に含まれています

また、子供の矯正には大きく分けて1期治療と2期治療という2つの期間があります。それぞれの目的や主な矯正装置は以下の表のとおりです。

1期治療 2期治療
年齢の目安 6〜12歳 12歳〜
歯の状態 乳歯と永久歯が混在している状態 永久歯だけが生えている状態
目的 ・顎の骨格の矯正を行う
・永久歯が将来的に正しい位置に生えるよう準備する
・歯並びを改善する(大人の矯正とほとんど同じ方法をとる)
主な矯正装置 ・T4K
・拡大床
・リップバンパー
・バイオネーター
・マウスピース矯正
・リンガルアプローチ
・ヘッドギア
・ワイヤー矯正
・マウスピース矯正
費用の目安 20〜30万円 30〜100万円
矯正期間の目安 1〜3年間 1〜3年

子供の矯正の種類(1期治療)は7つの種類がある

以下の表にまとめているとおり、1期治療には7つの種類があります。

方法(装置)の名称 概要 適応症例
リンガルアプローチ 矯正時に抜歯を行う場合、臼歯(後ろの歯)が前に移動するのを防ぐ装置 ・受け口
ヘッドギア 上の顎の成長を抑える装置 ・出っ歯
T4K 舌を前に出す癖や口呼吸などの習慣を改善する装置 ・がたがたの歯並び
・受け口
・噛み合わせが深い歯並び
拡大床 顎を広げて適切な歯並びのためのスペースをつくる装置 ・がたがたの歯並び
・八重歯が突出した歯並び
リップバンパー 唇の圧力を抑える装置 ・受け口
バイオネーター 下の顎の成長を促すため、筋肉の動きをサポートする装置 ・噛み合わせが深い歯並び
マウスピース矯正 乳歯と永久歯が混在する時期専用のマウスピース型矯正装置。

インビザライン、ファーストなどが挙げられる。

・広い範囲に及ぶ悪い歯並び

子供の矯正の種類(2期治療)には2つの種類がある

一方、2期治療には2つの種類があります。なお、2期治療は大人の矯正の目的とほとんど変わりません。

方法(装置)の名称 概要 適応症例
ワイヤー矯正 矯正時に抜歯を行う場合、臼歯(後ろの歯)が前に移動するのを防ぐ装置 ・軽度〜中程度整える必要のある歯並び
マウスピース矯正 上の顎の成長を抑える装置 ・軽度〜中程度整える必要のある歯並び
・大きく歯を動かす必要のある歯並び

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