部分矯正できない例とは?できる例・できないと言われた時の対処法も

大分大学医学部医学科卒業。医師として救急医療や在宅医療に従事し、マウスピース歯科矯正hanaravi(ハナラビ)を提供する株式会社DRIPSを創業。医療現場で予防の重要性や予防に取り組んでもらうことの難しさを痛感。美容という切り口で本質的な予防につなげる入口として、口腔という臓器に興味を持つ。口腔環境が多くの臓器に影響を及ぼし、多くの病気に繋がってしまうというポイントから予防について新聞・テレビ・WEBメディア等で情報を発信している。 https://www.med.oita-u.ac.jp/ https://www.oita-u.ac.jp/
 

部分矯正は、前歯だけなど一部分の歯列を矯正する方法のことです。

治療費が安く、期間も短いため、人気の矯正方法ですが、なかには治療できないケースもあります。

この記事では、部分矯正で治療できないケースや、治療できるケース、部分矯正できないといわれた際の対処法などについて解説します。

1. 部分矯正できない6つのケース

部分矯正とは、前歯だけ・一本だけなど歯列を部分的に矯正する方法のことです。

部分矯正は費用が安く、治療期間が短いため、気軽にできる矯正方法として人気を集めています。

※部分矯正について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。

部分矯正できないケースとしては、奥歯を動かす必要がある歯列や、噛み合わせに問題がある歯列骨格に問題がある歯列歯を並べるスペースが足りない歯列などが挙げられます。

※部分矯正できるかどうかは自分で判断するのではなく、医師に相談して判断しましょう

具体的な部分矯正できないケースとして、以下の6つの歯列について解説します。

  1. 歯の凸凹や重なりが大きい出っ歯
  2. 歯の重なりが大きくスペースが十分にない八重歯
  3. 過蓋咬合などを併発しているすきっ歯
  4. 開咬(ワイヤー矯正の場合)
  5. 過蓋咬合
  6. 骨格に起因する受け口

(1)歯の凸凹や重なりが大きい出っ歯

軽度の出っ歯の場合は部分矯正が可能ですが、治療できない出っ歯もあります。

例えば、前歯の凸凹が大きい出っ歯や、歯の重なりが大きい出っ歯など、歯並びの乱れが重度の場合、部分矯正の適応外になることがあります

歯並びの乱れが大きい場合の矯正では、歯を大きく動かす必要があり、周囲の歯を含む歯列全体を矯正しなければならないためです。

また、骨格に問題があり、歯を並べるスペースが少ない出っ歯の場合も部分矯正の適応外になる可能性が高いです。

骨格に問題がある場合は、外科手術を含む矯正が必要なこともあります。

(2)歯の重なりが大きくスペースが十分にない八重歯

「八重歯」とは、犬歯が歯列から飛び出している歯並びのことです。

軽度の八重歯であれば部分矯正できますが、歯の重なりが大きい八重歯など、重度の症例の場合は、部分矯正できない可能性があります

また、八重歯も出っ歯と同様、歯を動かすスペースが十分にない場合や、噛み合わせに問題がある場合は、部分矯正できません

(3)過蓋咬合などを併発しているすきっ歯

すきっ歯は比較的部分矯正で対応しやすい症例ですが、中には部分矯正できないケースもあります。

例えば、噛み合わせの問題で生じたすきっ歯は部分矯正できない可能性があります。

奥歯の位置が低く、前歯の噛み合わせがズレる症状(過蓋咬合)を併発しているすきっ歯や、舌で前歯を押す習慣(舌癖)によって出っ歯も併発しているすきっ歯などは、部分矯正ができません。

このように、場合によってはすきっ歯でも全体矯正になるケースがあるので、まずは一度医師に相談しましょう。

(4)開咬(ワイヤー矯正の場合)

「開咬」とは、歯を噛み締めても前歯にすき間が生じる歯並びのことです。

開咬はマウスピース矯正が比較的得意とする症例で、部分矯正でも対応できるケースもあります。

一方、ワイヤー矯正による部分矯正では治療が難しいといわれています。

(5)過蓋咬合

「過蓋咬合」は、噛み合わせが深くなっている歯並びのことで、歯を噛み締めた際に前歯が深く重なる状態のことをいいます。

過蓋咬合は顎の骨の問題や、舌で歯を押す癖(舌癖)、口呼吸、唇をかむ癖などによって生じます。

顎の骨に起因する過蓋咬合の場合、部分矯正することができません。

(6)骨格に起因する受け口

受け口とは、上の歯よりも下の歯が前に突き出た歯並びのことです。

受け口には、歯並びの乱れに起因するケースと、骨格に起因するケースがあり、後者の場合は部分矯正できない可能性が高いです。

重度の受け口の治療では、外科手術によって下顎の骨を切るなどの施術を行って矯正を進めていきます。

2. 部分矯正できないと言われた時には……?

クリニックで受診した時に、「部分矯正はできない」と言われた方もいるかと思います。

その際、もし医師の説明が不十分だと感じた場合は、別のクリニックでも診断を受けると良いでしょう。

日本の歯科医師制度では、歯科医師免許があれば、定められた診療科のうち、どの診療科を標榜しても良い、とする「自由標榜制」がとられています。

そのため、矯正経験が浅い医師が「矯正歯科」の看板を掲げても制度上は問題ありません。

これにより、クリニックによって矯正に関する知識・スキルにバラつきが生じているといわれています。

素人がクリニックの専門知識の深さを確認するのは困難です。

従って、矯正を受けるクリニックを選ぶ際は、以下の記事で解説しているポイントを踏まえると良いでしょう。

参考;矯正歯科の選び方を医師が解説!6つのポイントとよくある疑問も紹介

なお、マウスピース矯正のhanaraviでは、経験豊かな歯科医師が治療を担当します。

無料相談も行っているので、部分矯正できるか気になる際などはお気軽に御相談ください。

hanaraviは矯正経験豊富な専門の歯科医師が対応
hanaraviでは、矯正治療の専門知識が豊富な、専門の歯科医師のみと提携しています。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。

3. 部分矯正ができるケース

逆に、部分矯正ができるケースとしては、以下の歯並びになります。

  • 軽度の乱れがある歯並び
  • 噛み合わせの問題が少ない歯並び
  • 骨格の問題がない歯並び
  • 歯を並べるスペースが十分にある歯並び

マウスピース矯正hanaraviにやってきた患者さんのなかには、「自分は中程度の歯並びだと思っていたが、hanaraviでは軽度の歯並びだと診断された」という人もいます

このように部分矯正ができるか自分で判断することは難しいので、まずは無料相談を利用すると良いでしょう。 

関連記事:マウスピース矯正ができないケースとは?適用不可能な例を歯科医師が解説

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hanaraviでは、矯正治療の専門知識が豊富な、専門の歯科医師のみと提携しています。
患者さんひとりひとりにあった、最適な矯正計画を提案します。

4. 部分矯正に向いている人/向いていない人

部分矯正できる歯並びであっても、患者さんの希望によっては部分矯正に向いていないケースもあります。

例えば、以下のような人は部分矯正に向いていないといえるでしょう。

  • 奥歯を含む歯列全体・噛み合わせを整えたい人
  • 歯を削りたくない人
  • 横顔の印象(Eライン)を大きく変えたい人

(1)奥歯を含む歯列全体・噛み合わせを整えたい人

部分矯正は、前歯のみ・一本のみなど、部分的な歯列を整える矯正方法です。

そのため奥歯を含む歯列全体・噛み合わせを整えたい人は部分矯正に向いていません

噛み合わせを整えたい人は、全体矯正を検討すると良いでしょう。

(2)歯を削りたくない人

歯科矯正では、歯を動かす先のスペースを確保するため、歯を削ったり、抜歯を行ったり、歯列全体を拡大したりといった施術を行います。

部分矯正の場合は、スペースの確保のため、歯の研磨(ディスキング:IPR)を行うケースが多いです。

ほんの少しだけ歯を削る施術になるので健康上の問題はありませんが、歯を削ること自体に抵抗感を感じる患者さんもいます。

参考:矯正のディスキング(IPR)とは?効果やリスク、避ける方法を解説

そのため歯を削りたくない人は、全体矯正をすれば研磨が必要ないか医師に相談すると良いでしょう。

(3)横顔の印象(Eライン)を大きく変えたい人

Eラインが整った顔の人とそうではない人の比較画像

歯科矯正では、歯並びを整えることによってEライン(顎と鼻を結んだライン)を整えられるケースもあります。

部分矯正でも、ケースによってはEラインが整いますが、Eラインを大きく整えたい場合は、抜歯をして大きく歯を後退させるなどの施術が必要となり、部分矯正に適していないこともしばしばあります。

そのためEラインを整えたい人は、その要望を医師に伝えたうえで、矯正方法を吟味する必要があります。

5. 部分矯正に向いている人

逆に、部分矯正に向いている人は以下のとおりです。

  • 軽度の不正咬合の人
  • 気になる歯並びの見た目だけ治したい人
  • 矯正費用をできるだけ抑えたい人
  • 矯正期間をできるだけ短くしたい人

(1)軽度の不正咬合の人

軽度の不正咬合の場合は、部分矯正がおすすめです。

噛み合わせなどに問題がなければ、全体を矯正する必要はないからです。

ただし、歯科医師が診断してはじめて噛み合わせの問題に気づく人もいるので、部分矯正が適用できるかどうか知りたい人は、一度クリニックで診断を受けてみましょう。

(2)気になる歯並びの見た目だけ治したい人

前歯など気になる見た目だけ治したい人には部分矯正がおすすめです。

ただ、噛み合わせや骨格の問題がないか医師に確認してもらうと良いでしょう。

(3)矯正費用をできるだけ抑えたい人

矯正費用をできるだけ抑えたい人には部分矯正がおすすめです。 以下のとおり、各矯正方法において、部分矯正だとリーズナブルな料金で治療を受けることができます。

【矯正費用の相場の比較表】

  マウスピース矯正 表側矯正(ワイヤー矯正) 裏側矯正(ワイヤー矯正)
部分矯正 10~40万円 30~60万円 40~70万円
全体矯正 60~100万円 60~130万円 100~170万円

hanaraviは月々3,600円で矯正可能
hanaraviでは、症例にもよりますが、月々3,600円(税別)※1という低コストから矯正治療が可能です。 また、矯正開始前に治療にかかる総額を提示し、追加の費用は頂きません。
※1 年利2.5%で91回払いの場合

(4)矯正期間をできるだけ短くしたい人

部分矯正は、全体矯正に比べると矯正期間が短いです。

そのため「結婚式までに矯正したい」といった期限付きで矯正を検討している人などにおすすめの矯正方法となっています。

マウスピース矯正のhanaraviでは、約半年ほどの期間で部分矯正を行う患者さんも多いです。 

6. 【写真付き】実際に部分矯正を行った人の事例

実際、どのような症状の人が部分矯正を行うのでしょうか。以下では、マウスピース矯正のhanaraviの事例を3つご紹介します。

①すきっ歯

すきっ歯の症例

症状 正中離開(すきっ歯)
費用 ¥300,000(検査代+処置代+アライナー代+リテーナー代込み)
期間 約6ヶ月
年齢 31歳
性別 男性
治療内容 11番、21番が正中から離れている為、そこを優先的にマウスピースで動かしてで埋める。 それに伴い上下顎の軽度のガタツキを治療。
リスク 歯を動かすことによって歯と歯肉との間に隙間ができてしまうことがございます。 この場 合は歯を削る処置を行い歯同士をより密着させて隙間を無くす処置をとります。 歯を動か すことによって歯根が短くなり、治療後に歯がグラグラしてしまう事が考えられます。 先 天的な要因でそのリスクが高い方にはレントゲンによる画像診断を行います。 矯正治療中 に歯に大きな力が加わると稀に歯の神経が死んでしまうことがございます。矯正治療に よって噛み合わせが変化し、顎関節症になってしまうリスクが考えられます。 多くの場合 は経過観察を行っていく中で自然に治っていきます。

②出っ歯(口ゴボ)

上の前歯が極端に前に突き出している状態です。歯の生える向きが悪いケースのほか、顎の骨そのものが前に突き出ている「上顎前突」と呼ばれるケースもあります。 出っ歯の症例

症状 上顎前突(出っ歯)
費用 ¥450,000(検査代+処置代+アライナー代+リテーナー代込み)
期間 約8ヶ月
年齢 21歳
性別 女性
治療内容 11番、21番の前突をマウスピースにて舌側傾斜させて改善。
リスク 歯を動かすことによって歯と歯肉との間に隙間ができてしまうことがございます。 こ の場合は歯を削る処置を行い歯同士をより密着させて隙間を無くす処置をとります。 歯を動かすことによって歯根が短くなり、治療後に歯がグラグラしてしまう事が考え られます。 先天的な要因でそのリスクが高い方にはレントゲンによる画像診断を行い ます。 矯正治療中に歯に大きな力が加わると稀に歯の神経が死んでしまうことがござ います。矯正治療によって噛み合わせが変化し、顎関節症になってしまうリスクが考 えられます。 多くの場合は経過観察を行っていく中で自然に治っていきます。

③ガタツキ(叢生)

歯と歯の間に隙間が空いてしまう症例を指します。歯が小さかったり、ねじれ等によってまっすぐ生えていなかったり、といった様々なことが原因で発生します。ガタツキのある歯の症例

症状 叢生(前歯のガタツキ)
費用 ¥450,000(検査代+処置代+アライナー代+リテーナー代込み)
期間 約1年
年齢 28歳
性別 女性
治療内容 主訴は11番の前突、それによる歯列弓全体に及ぶ叢生をマウスピースを用いて改善。
リスク 歯を動かすことによって歯と歯肉との間に隙間ができてしまうことがございます。 こ の場合は歯を削る処置を行い歯同士をより密着させて隙間を無くす処置をとります。 歯を動かすことによって歯根が短くなり、治療後に歯がグラグラしてしまう事が考え られます。 先天的な要因でそのリスクが高い方にはレントゲンによる画像診断を行い ます。 矯正治療中に歯に大きな力が加わると稀に歯の神経が死んでしまうことがござ います。矯正治療によって噛み合わせが変化し、顎関節症になってしまうリスクが考 えられます。 多くの場合は経過観察を行っていく中で自然に治っていきます。
hanaraviの特徴
hanaraviでは、矯正開始前に、患者さんの歯をスキャンし、詳細な3Dイメージを制作します。 矯正前から矯正後までの歯の動きを動画で確認することができ、具体的な仕上がりイメージを確認したうえで矯正を始められます。

7.  部分矯正なら月々3,600円で治療できるhanaravi

マウスピースを持った女性の写真。マウスピース矯正ハナラビは矯正を失敗したくないあなたのためのサービスです。

部分矯正は、矯正費用を抑えたい人や、矯正期間を短くしたい人にとってぴったりな矯正方法です。

しかし前述したとおり、部分矯正できない歯並びもあります。

「自分の歯並びが軽度の乱れなのかわからない」

「自分の歯並びの噛み合わせに問題あるのか…?」

「骨格に起因する歯並びなのか知りたい」

といった疑問があれば、マウスピース矯正のhanaraviにお問い合わせください。

月々3,600円(税別)~で治療できるhanaraviなら、無料で相談することができます。

マウスピース矯正にもワイヤー矯正にも詳しい専門の歯科医師が治療を担当し、3Dシミュレーションによって矯正後のゴールも確認できるので、治療のクオリティも安心できるはずです。

「できるだけリーズナブルな料金で満足いく矯正をしたい」

という人はぜひ、hanaraviの矯正を検討してください。

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